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横浜国立大学 2023年度 前期理系数学 第3問

複素数平面上に3点A(α),B(β),C(γ)を頂点とする正三角形ABCがある。次の問いに答えよ。

(1) γ=(1v)α+vβvは複素数)と表すとき、vをすべて求めよ。

(2) 三角形ABCの重心をG(z)とする。α,β,γが次の条件(*)をみたしながら動くとき、zの最大値を求めよ。(*){α=1,β=α2,γ1,αの偏角θは 0<θπ2 の範囲にある。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

複素数平面 回転・拡大、複素数の極形式、範囲評価、計算整理

方針

(1) ではv=(γα)/(βα)が、辺ABを辺ACへ移す回転を表すことを使う。(2)ではα=cosθ+isinθとおき、(1)の2候補のうちγ1を満たすものを判定する。残った候補について重心の絶対値をθの三角関数で表し、最大値を求める。

解答

(1) γα=v(βα)である。正三角形では、ABACに移すには、長さを変えずに60または60回転すればよい。したがってv=12+32i,v=1232iである。

(2) α=cosθ+isinθとおく。まずv=12+32iの場合、計算によりγ2=(1v)α+vα22=2+2cos(θ+2π3)である。0<θπ2ではcos(θ+2π3)<12となるので、γ<1であり、条件を満たさない。

次にv=1232iの場合、γ2=2+2cos(θ2π3)であり、0<θπ2ではγ1が成り立つ。

この候補について、重心はz=α+β+γ3=(2v)α+(1+v)α23である。直接計算するとz2=23{1+cos(θπ3)}である。したがってz243であり、等号はθ=π3のときに成り立つ。よって求める最大値は23=233である。

別解

解法2(垂直二等分線上の長さで求める方法)

方針

A、Bは単位円上にあり、ABの中点Dを通る垂直二等分線上にOと正三角形の頂点Cが並ぶ。γ1 でCの側を決め、重心Gまでの距離を三角比で最大化する。

解答

(1)
γα=v(βα) であり、辺ABをAを中心に ±π/3 回転すると辺ACになる。したがってv=cosπ3±isinπ3=12±32i.(2)
ABの中点をDとする。OA=OB=1 で中心角 AOB=θ だからOD=cosθ2,AD=sinθ2.また正三角形ABCよりCD=3AD=3sinθ2.ODとCDはいずれもABに垂直なので、O、D、Cは同一直線上にある。Cの2候補についてOC=cosθ2±3sinθ2.0<θπ/2γ=OC1 を満たすのは、DからOと反対側へ進む正符号の候補である。重心Gは中線CDを CG:GD=2:1 に分けるのでDG=13CD=13sinθ2.よってz=OG=cosθ2+13sinθ2=23cos(θ2π6).0<θ/2π/4 であり、θ=π/3 のとき余弦が1になる。したがって最大値は23=233.

総評

複素数の回転と正三角形の幾何を結び付ける問題。目安時間は20〜25分。標準解法は複素数の絶対値計算、別解はABの垂直二等分線上の長さを用いた。頂点Cは2候補あるため、γ1 で外側の候補を選ぶ過程が核心である。最大時 θ=π/3 が指定範囲に含まれることも確認する。

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出典: 横浜国立大学 令和5年度一般選抜前期 数学 第3問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。