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広島大学 2019年度 前期理系数学 第1問

a>0,r>0とし,数列{an}を初項a,公比rの等比数列とする.また,数列{bn}は次のように定義される.
b1=a1,bn+1=bnan+1(n=1,2,3,…)
次の問いに答えよ.

(1) bnをa,rおよびnを用いて表せ.

(2) 一般項が
cn=log⁡2bnn
である数列{cn}は等差数列であることを証明せよ.

(3) (2)で与えられた数列{cn}の初項から第n項までの平均をMnとする.すなわち,
Mn=1n∑k=1nck
とする.このとき,一般項が
dn=2Mn
である数列{dn}は等比数列であることを証明せよ.

難易度4/ 10計算量3/ 10目安10分

数列、指数・対数 漸化式の変形、和の計算、誘導利用

方針

bn は a1a2⋯an であることを帰納的に読み取り,等比数列の指数和を計算する。cn は対数を用いて一次式に直し,Mn は等差数列の平均が初項と第n項の平均になることから求める。

解答

(1)
定義より b1=a1,bn+1=bnan+1 であるから,帰納的にbn=a1a2⋯anである。ここで ak=ark−1 だからbn=anr0+1+⋯+(n−1)=anrn(n−1)2である。

(2)
(1)よりlog⁡2bn=nlog⁡2a+n(n−1)2log⁡2rである。したがってcn=log⁡2a+n−12log⁡2rとなり,cn+1−cn=12log⁡2r は n によらず一定である。よって {cn} は等差数列である。

(3)
{cn} は等差数列であるから,初項から第n項までの平均はMn=c1+cn2=log⁡2a+n−14log⁡2rである。ゆえにdn=2Mn=arn−14である。したがってdn+1dn=r14は一定であり,{dn} は等比数列である。

別解

解法2

方針

各項そのものではなく、最初から底2の対数をとる。A=log⁡2a、R=log⁡2r とおけば、積の漸化式は和の漸化式に変わり、cn,Mn,dn を一続きで求められる。

解答

(1)
A=log⁡2a、R=log⁡2r、Bn=log⁡2bn とおく。an+1=arn だからBn+1=Bn+log⁡2an+1=Bn+A+nR,B1=A.したがってBn=nA+n(n−1)2R.指数に戻してbn=2Bn=anrn(n−1)/2.(2)cn=Bnn=A+n−12R.よってcn+1−cn=R2=12log⁡2rは一定であり、{cn} は等差数列である。

(3)
一般項を直接平均するとMn=1n∑k=1n(A+k−12R)=A+n−14R.したがってdn=2Mn=ar(n−1)/4,dn+1dn=r1/4.公比が n によらないので、{dn} は初項 a、公比 r1/4 の等比数列である。

総評

難度4,計算量3。想定時間は10分程度。積で定まる bn を対数で和へ移すと、指数和・等差数列・平均・指数への復元が一本につながる。a,r>0 は対数と実数の4乗根を正当に扱うための条件でもある。(2)では公差 12log⁡2r、(3)では公比 r1/4 が n によらないことを明記する。

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出典: 広島大学 2019年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。