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北海道大学 1983年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

大小2個のさいころを同時に投げる試行をTとする.
1回の試行Tでさいころが2個とも偶数の目の出る事象をAとする.

(1) 試行Tをくり返すとき,n回目にはじめて事象Aが起こる確率が0.01以下となる最小のnを求めよ.
ただし,log102=0.301log103=0.477として計算せよ.

(2) 試行Tをくり返すとき,n回目に事象Aが起こればXn=1,事象Aが起こらなければXn=1とし,
S=X1+X2+X3+X4とする.
このとき,S<0となる確率を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安16

確率 独立性の利用、数え上げ、場合分け

方針

1回で A が起こる確率を先に求める。(1) は幾何分布の初回成功確率に常用対数を取り、負の数で割るときの不等号に注意する。(2) は4回中の成功回数を R と置く。

解答

1回の試行で2個とも偶数となる確率はp=(36)2=14,q=1p=34である。

(1)
n 回目に初めて A が起こる確率はqn1p=(34)n114である。これが 0.01 以下となる条件は(34)n10.04である。常用対数を取ると(n1)(0.47720.301)20.3012,すなわち0.125(n1)1.398.したがってn111.184であり、最小の自然数はn=13である。

(2)
4回中 A が起こる回数を R とするとS=R(4R)=2R4.よって S<0R=0,1 と同値である。したがってPr(S<0)=(34)4+414(34)3=189256.

別解

解法2

方針

(1)n=12,13 の境界値を対数計算で直接比較する。(2) は S<0 となる符号列を、全失敗と成功位置を1つ選ぶ場合に分けて数える。

解答

(1) log10{(34)n114}=(n1)(0.125)0.602である。n=12 のときは110.1250.602=1.977>2だから確率は 0.01 より大きい。n=13 のときは120.1250.602=2.102<2だから確率は 0.01 より小さい。また初回成功確率は n とともに減少する。よって最小値は13である。

(2)
S<0 となるのは、4個の Xi のうち 1 が0個または1個のときである。したがってPr(S<0)=(34)4+414(34)3=81+108256=189256.

総評

幾何分布と二項分布の基本問題である。目安時間は16分。対数の負号による不等号の反転、文系では失敗時が 1 である点が採点上の要点となる。境界の n=12,13 と確率 189/256 を2解法で照合した。

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出典: 北海道大学 1983年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。