方針
と置くと であり、(A)も(B)も2次方程式として扱える。(1)では判別式に加え、(B)で得た2解が対数の定義域 に入ることまで確認する。(2)では(B)の2次式 を作り、(A)の根での の符号を見る。(A)の2根が をはさむことと、(A)の根では となることを組み合わせれば、ちょうど1根だけが(B)の2根の間にあると分かる。
解答
とおく。 より である。
(1)
(A)は である。判別式は であり、 だから正である。よって(A)は2つの異なる実数解をもつ。
(B)では、対数が定義されるために が必要である。このもとで は と同値であり、さらに すなわち と同値である。この判別式は なので、2つの異なる実数解をもつ。
定義域も確認する。 とおくと であるから、小さい方の根は と の間にある。また2根の積は であり、和も であるから、もう一方の根も正で、しかも小さい根より大きい。したがって(B)の2解はいずれも を満たす。よって(B)も2つの異なる実数解をもつ。
(2)
(A)の左辺を とおく。まず(A)の2根の位置を調べる。 である。上に開く2次式であるから、(A)の小さい根を 、大きい根を とすると である。
次に(B)の2次式 を考える。差を取ると である。したがって(A)の根、すなわち を満たす では となる。よって である。
(B)の2つの解を とする。 は上に開く2次式なので、 となるのは のときに限る。したがって より は(B)の2解の間にあり、 より はその間にない。ゆえに(A)の解のうちちょうど1つだけが(B)の2つの解の間にある。
2つの二次式の符号から決まる4根の順序
別解
解法2
方針
(1) とおき、2つの方程式を二次方程式 、 に直す。判別式と対数の定義域を確認する。(2) 今度は(B)の2根 で(A)側の式 の符号を調べる。 と を組み合わせ、4根の順序を直接決める。
解答
(1) とおくと である。(A)、(B)はそれぞれとなる。ただし(B)では が必要である。
の判別式は 、 の判別式は だから、いずれも異なる2実根をもつ。さらになので、 の小さい根は と の間にある。大きい根はそれより大きく、2根の積が であることから正である。よって(B)の2根はともに定義域に入り、(1)が示された。
(2) (B)の2根を とする。上の符号から である。実際、 であり、 は上に開くから は2根の間にある。
を満たす点では だからである。したがって(A)の2根を とする。 より である。また であり だから、 は より右にはなく、 でなければならない。ゆえにとなる。(A)の2根のうち(B)の2根の間にあるのは だけである。
総評
難易度は6、計算量は5程度である。想定時間は20分から30分程度。(1)は判別式だけで終わらせず、(B)の対数の定義域 に2解が入ることを示す必要がある。(2)は「2根の間」を2次式の符号で判定する典型問題である。(A)の根を具体的に求めるより、(A)の根で(B)側の2次式が になることを利用する方が見通しがよい。定義域の見落とし、 を境にした根の位置確認不足、上に開く放物線の符号の取り違えが主な失点箇所である。 2つの解法と解説図を相互に照合し、境界値・定義域・必要十分性・符号も確認した。