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北海道大学 1986年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

自然数nに対して,
方程式y=logxnの表す曲線をCn
原点OからCnに引いた接線の接点をAnとする.
ただし,logは自然対数.

(1) Anは,nに関係のない定直線上に等間隔で並んでいることを示し,その定直線と間隔を求めよ.

(2) 線分OAn,曲線Cnおよびx軸で囲まれる部分の面積を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

指数・対数微分積分 接線・法線面積計算定積分評価

方針

接点を (u,log(u/n)) とおくと、接線の傾きは 1/u である。原点を通る条件を接線方程式に代入すると log(u/n)=1 が出るので、An=(en,1) と分かる。面積は、直線 OAn の下の三角形から、x=n から x=en までの曲線下の面積を引く。積分では x=nt と置いて1elogtdt=1を丁寧に評価する。

解答

(1)
曲線 Cny=logxn であり、定義域は x>0 である。Cn 上の点 (u,logun) を接点とする。この点における接線の傾きは ddxlogxn=1x より 1u である。したがって接線の方程式は ylogun=1u(xu) である。

この接線が原点 O(0,0) を通るので 0logun=1u(0u)=1 である。したがって logun=1 となり、un=e,u=en である。よって An=(en,1) である。

したがってすべての An は定直線 y=1 上にある。また An+1An=(e,0) であるから、隣り合う点の間隔は e である。

(2)
線分 OAn は原点と (en,1) を結ぶので、方程式は y=xen である。また Cnx 軸と交わるのは logxn=0 より x=n のときである。

求める部分は、0xen における線分 OAn の下の三角形から、nxen における曲線 Cn の下の部分を除いた面積である。したがって面積 SnSn=0enxendxnenlogxndxである。

第1項は0enxendx=[x22en]0en=en2である。第2項は x=nt とおくとnenlogxndx=n1elogtdtである。ここで1elogtdt=[tlogtt]1e=(ee)(01)=1である。したがって第2項は n である。

よって Sn=en2n=n(e21) であり、求める面積は n(e21) である。

別解

解法2(横方向の相似拡大)

方針

曲線 Cn と囲まれる領域が、n=1 の図形を横方向に n 倍したものであることを使う。接点と間隔を求め、基準領域の面積だけ積分して一般の面積を得る。

解答

(1)
Cn 上の接点を (u,log(u/n)) とすると、接線の傾きは 1/u である。接線が原点を通る条件は0logun=1u(0u)=1.よって u=enAn=(en,1).したがって点は定直線 y=1 上に並び、隣接間隔は e である。

(2)
x=nu と置くと Cny=loguとなる。また接点、x 軸との交点、原点はそれぞれ n=1 の場合を横方向に n 倍した位置にある。したがって囲まれる面積も n 倍である。

n=1 の基準図形の面積はS1=0exedx1elogxdx=e2[xlogxx]1e=e21.よってSn=n(e21).

総評

対数曲線の接線と面積を扱う問題で、目安は18分。接点のx座標を文字で置き、原点を通る条件からlog(u/n)=1を得る。面積は三角形から曲線下を引く向きと、横方向n倍の相似性を確認する。

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出典: 北海道大学 1986年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。