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北海道大学 1986年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

g(x)=e2x1e2x+1
f(x)=g(a)+x1+g(a)xとする.
ただし,aは定数,eは自然対数の底である.

(1) すべての実数tに対して,f(g(t))=g(t+a)を示せ.

(2) x1=g(a)xn+1=f(xn) (n=1,2,3,)により
数列{xn}を定める.
a>0として,limnxnを求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安18

指数・対数数列関数 式変形、漸化式の変形極限計算

方針

g(x) を指数式のまま扱い、g(a)g(t)f に代入して分母分子を整理する。これは双曲線関数の加法公式と同じ形だが、答案では指数だけで直接示せばよい。漸化式は x1=g(a)f(g(t))=g(t+a) から帰納的に xn=g(na) と表す。a>0 なら e2na が限りなく大きくなるので極限は1になる。別解として、(1+xn)/(1xn)) を作ると毎回 e2a 倍されることからも同じ結論を得られる。

解答

(1) g(t)=e2t1e2t+1,g(a)=e2a1e2a+1 である。したがって f(g(t))=g(a)+g(t)1+g(a)g(t) である。

分子を通分するとg(a)+g(t)=(e2a1)(e2t+1)+(e2t1)(e2a+1)(e2a+1)(e2t+1)であり、分子のさらに上側は 2e2ae2t2=2(e2(a+t)1) である。

一方、分母側は1+g(a)g(t)=(e2a+1)(e2t+1)+(e2a1)(e2t1)(e2a+1)(e2t+1)であり、分子のさらに上側は 2e2ae2t+2=2(e2(a+t)+1) である。よって f(g(t))=e2(a+t)1e2(a+t)+1=g(t+a) である。

(2) x1=g(a) である。(1) より、もし xn=g(na) なら xn+1=f(xn)=f(g(na))=g((n+1)a) である。したがって数学的帰納法により xn=g(na) がすべての正の整数 n で成り立つ。 a>0 であるから、n のとき e2na である。したがってlimnxn=limne2na1e2na+1=1である。

別解

解法2(分数変換で等比数列化)

方針

h(x)=(1+x)/(1x) と置くと、h(g(t))=e2th(f(x))=e2ah(x) となる。加法関係と数列の極限を一つの等比関係から導く。

解答

(1) h(x)=1+x1xと置く。定義から直接整理するとh(g(t))=e2t.また c=g(a) と書けばh(f(x))=1+(c+x)/(1+cx)1(c+x)/(1+cx)=1+c1c1+x1x=e2ah(x).したがってh(f(g(t)))=e2ae2t=e2(t+a)=h(g(t+a)).h(1,1) で1対1だから f(g(t))=g(t+a) である。

(2)
yn=h(xn) と置くとyn+1=e2ayn,y1=e2a.よって yn=e2na であり、xn=yn1yn+1=e2na1e2na+1.a>0 なので yn であり、limnxn=1.

総評

双曲線正接型の加法関係と反復数列を扱う問題で、目安は18分。指数式を直接通分する方法と、(1+x)/(1-x)で積へ変える方法を比較すると構造が明確になる。a>0が極限1を保証する。

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出典: 北海道大学 1986年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。