Evolton

北海道大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

関数f(x)=ax4+a2xについて,次の問に答えよ.だたし,aは実数でa0とする.

(1) 曲線y=f(x)上の原点O以外の点Pにおける接線がy軸と交わる点をQ
Pを通りy軸に平行な直線が,直線y=a2xと交わる点をRとするとき,
OQPRの比を求めよ.

(2) 曲線y=f(x)と直線y=xとの交点のy座標が関数f(x)の最大値であるとき,aを求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安18

微分関数方程式・不等式 接線・法線微分による最大最小文字消去

方針

(1) は点 Px 座標を s とおき、接線の y 切片と、直線 y=a2x との差をそのまま計算する。(2)は最大値が存在するために a<0 であることから始め、最大点を t とおいて a=4t3 と表す。最大値 M が直線 y=x 上の交点の y 座標である条件を f(M)=M に直して解く。

解答

(1)
Px 座標を s とする。PO より s0 でありP=(s,as4+a2s),f(s)=4as3+a2である。接線の y 切片はas4+a2s(4as3+a2)s=3as4だからOQ=3as4.一方、R=(s,a2s) なのでPR=as4+a2sa2s=as4.よってOQ:PR=3:1である。

(2)
a>0 では f(x) は上に限りなく大きくなるので、最大値をもたない。したがって a<0 である。最大点の x 座標を t とするとf(t)=a(4t3+a)=0よりa=4t3,t>0.実際、導関数の符号は t の前後で正から負へ変わる。最大値を M とするとM=f(t)=12t7.条件より曲線と y=x の交点は (M,M) だから f(M)=M である。代入してf(M)M=12t7{6912t2416t6+1}=12t7(12t61)2(48t12+8t6+1).t>0 かつ最後の因子は正なので12t6=1,t3=123.したがってa=4t3=23である。

別解

解法2:正の定数に置き換えて因数分解する

方針

(1) では f(x)=ax4+a2x を4次項と直線項に分け、接線の切片と直線項との差を比較する。(2)では最大値が存在することから a=c, c>0 とし、最大点と最大値を c で表す。交点条件を c2 の4次式へ整理し、正の因子を分離して唯一の値を決める。

解答

(1)
Px 座標を s0 とする。4次関数 y=ax4x=s における接線の y 切片はas44as4=3as4である。直線項 a2x を加えると接線の傾きは a2 増えるが、その y 切片は変わらない。したがってOQ=3as4.また、点 P と直線 y=a2x の鉛直方向の差は4次項だけだからPR=as4.よって OQ:PR=3:1 である。

(2)
a=c, c>0 とおくとf(x)=cx4+c2x.最大点を x=t とすれば4ct3+c2=0より t3=c/4 である。最大値 MM=ct4+c2t=34c2t>0.条件 f(M)=MM>0 で割るとcM3+c2=1.ここでM3=(34c2t)3=27256c7だから27c8256c2+256=0.u=c2>0 とおくと27u4256u+256=(3u4)2(3u2+8u+16)=0.第2因子は正であるから u=4/3、したがって c=2/3 である。ゆえにa=23となる。

総評

難度は10段階中7、計算量は10段階中7。目安は18分程度。(1)は接線の切片と鉛直距離を符号付き量のまま比べず、最後に絶対値を取る。(2)は最大値の存在から a<0 を先に確定し、最大値 M が直線 y=x 上では同時に x 座標でもあることを結びつけるのが得点の核である。最大点 t を使う解法と c=a を使う解法を相互照合し、因数分解後の正の因子と解の唯一性まで確認した。

冊子PDFで見る北大の微分の問題で問題集を作る

出典: 北海道大学 1989年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。