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北海道大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

xに関する2つの不等式1+1log3x2log5x<0(I)(13)alog32<(12)x(xa+1)(II)について,次の問に答えよ.ただし,aは実数とする.

(1) (I)を解け.

(2) (I)の解がすべて(II)を満たすようなaの値の範囲を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

指数・対数方程式・不等式 置換、同値変形、範囲評価

方針

(I)は t=log3x とおき、定義域 x>0, x1 を忘れずに一次分数不等式へ直す。(II)は底を 2 にそろえ、指数の大小比較に変換する。(I)の解区間全体で(II)が成り立つ条件は、最終的に a>x が区間内のすべての x に対して成り立つ条件として読む。

解答

(1)
t=log3x とおく。定義より x>0, x1 であるから t0 である。またlog5x=log3xlog35=tlog35だから、(I)はt(2log351)t<0となる。ここで2log351=log3253>0である。分子と分母の符号が反対となる条件は0<t<2log351であるから1<x<253を得る。

(2)
(II)の両辺は(13)alog32=2a,(12)x(xa+1)=2x(xa+1)と書ける。底 2 は1より大きいので、(II)はa<x(xa+1)と同値である。これを整理するとa(1+x)>x(1+x).(1)の解では 1+x>0 だから、結局 a>x と同値である。

すべての x1<x<25/3 を動くとき常に a>x となるための必要十分条件はa253である。上端 25/3 は解区間に含まれないため、等号の場合も条件を満たす。

別解

解法2:自然対数で一つの分数にまとめる

方針

(I)の左辺を自然対数で通分すると、分子と分母がそれぞれ x=25/3x=1 で符号を変える一つの分数になる。(II)は指数関数の単調性により各 x についての条件 a>x に直し、開区間の上限を用いて全称条件を判定する。

解答

(1)
自然対数を用いると1+1log3x2log5x=1+log3logx2log5logx=logx+log32log5logx=log(3x/25)logx.定義域は x>0, x1 である。25/3>1 なので、分子と分母の符号が反対になるのは1<x<253の場合に限る。

(2)
(II)を底2の指数で書けば2a<2x(xa+1).したがってa>x(xa+1)    (1+x)(ax)>0.(I)の解では x>1 だから 1+x>0 であり、(II)は a>x と同値である。

ここで 1<x<25/3 の上限は 25/3 で、上端自身は含まれない。よって区間内のすべての x より a が大きくなる条件はa253である。

総評

難度は10段階中5、計算量は10段階中4。10分から12分でまとめたい。(I)では x=1 が定義から除かれること、分子の零点が 25/3 であることを明記する。(II)では指数不等式の向きと 1+x>0 を確認してから割る。最大の落とし穴は、開区間の上端なので a=25/3 を含む点である。底3への置換と自然対数での通分の2経路を相互照合し、同じ解区間と全称条件を確認した。

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出典: 北海道大学 1989年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。