方針
半角 u=θ/2 を導入し、sin5u を sinu と cosu で表してから cos2u=(1+cosθ)/2 に戻す。交点条件は v=cosθ とおくと −1<v<1 の範囲で、両曲線の式を等しくするだけでよい。v+1 は正なので割って、a の値域を読む。
解答
(1)
u=θ/2 とおく。0<u<π/2 より sinu=0 である。5倍角公式からsinusin5u=16cos4u−12cos2u+1だからf(θ)=−21+21(16cos4u−12cos2u+1)=8cos4u−6cos2u.ここで cos2u=(1+cosθ)/2 を代入するとf(θ)=2cos2θ+cosθ−1.(2)
v=cosθ とおくと −1<v<1 である。交点条件はa(v+1)=2v2+v−1=(v+1)(2v−1).v+1>0 だからa=2v−1.−1<v<1 の像は−3<a<1である。
別解
解法2:三角関数の有限和を使う
方針
等差数列状の角をもつ正弦の和の公式から、与えられた商を 1+2cosθ+2cos2θ と表す。これにより f(θ)=cosθ+cos2θ が直ちに得られる。(2)は2つの式の差を (cosθ+1)(2cosθ−1−a) と因数分解し、定義域で第1因子が正であることを使う。
解答
(1)
三角関数の和の公式より1+2cosθ+2cos2θ=sin(θ/2)sin(5θ/2).したがってf(θ)=−21+21(1+2cosθ+2cos2θ)=cosθ+cos2θ=2cos2θ+cosθ−1.(2)
交点では2cos2θ+cosθ−1−a(cosθ+1)=0.左辺は(cosθ+1)(2cosθ−1−a)と因数分解できる。0<θ<π では cosθ+1>0 だからa=2cosθ−1.cosθ は開区間 (−1,1) を動くので、求める範囲は−3<a<1である。
総評
難度は10段階中5、計算量は10段階中4。12分程度が目安である。sin(θ/2) で割る前に定義域から0でないことを確認する。(2)では v=cosθ の範囲が閉区間ではなく (−1,1) であり、最終結果も端点を含まない。5倍角公式と三角関数の有限和の2経路を相互照合し、どちらも 2cos2θ+cosθ−1 に一致することを確認した。因数 v+1 を消す理由も明記する。
冊子PDFで見る北大の三角関数の問題で問題集を作る
出典: 北海道大学 1989年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。