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北海道大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

次の関数f(θ)について,以下の問に答えよ.f(θ)=12+sin52θ2sinθ2(0<θ<π)(1) f(θ)cosθの多項式で表せ.

(2) 曲線y=acosθ+aが曲線y=f(θ)と少なくとも1点で交わるような実数aの範囲を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安12

三角関数関数方程式・不等式 式変形、置換、範囲評価

方針

半角 u=θ/2 を導入し、sin5usinucosu で表してから cos2u=(1+cosθ)/2 に戻す。交点条件は v=cosθ とおくと 1<v<1 の範囲で、両曲線の式を等しくするだけでよい。v+1 は正なので割って、a の値域を読む。

解答

(1)
u=θ/2 とおく。0<u<π/2 より sinu0 である。5倍角公式からsin5usinu=16cos4u12cos2u+1だからf(θ)=12+12(16cos4u12cos2u+1)=8cos4u6cos2u.ここで cos2u=(1+cosθ)/2 を代入するとf(θ)=2cos2θ+cosθ1.(2)
v=cosθ とおくと 1<v<1 である。交点条件はa(v+1)=2v2+v1=(v+1)(2v1).v+1>0 だからa=2v1.1<v<1 の像は3<a<1である。

別解

解法2:三角関数の有限和を使う

方針

等差数列状の角をもつ正弦の和の公式から、与えられた商を 1+2cosθ+2cos2θ と表す。これにより f(θ)=cosθ+cos2θ が直ちに得られる。(2)は2つの式の差を (cosθ+1)(2cosθ1a) と因数分解し、定義域で第1因子が正であることを使う。

解答

(1)
三角関数の和の公式より1+2cosθ+2cos2θ=sin(5θ/2)sin(θ/2).したがってf(θ)=12+12(1+2cosθ+2cos2θ)=cosθ+cos2θ=2cos2θ+cosθ1.(2)
交点では2cos2θ+cosθ1a(cosθ+1)=0.左辺は(cosθ+1)(2cosθ1a)と因数分解できる。0<θ<π では cosθ+1>0 だからa=2cosθ1.cosθ は開区間 (1,1) を動くので、求める範囲は3<a<1である。

総評

難度は10段階中5、計算量は10段階中4。12分程度が目安である。sin(θ/2) で割る前に定義域から0でないことを確認する。(2)では v=cosθ の範囲が閉区間ではなく (1,1) であり、最終結果も端点を含まない。5倍角公式と三角関数の有限和の2経路を相互照合し、どちらも 2cos2θ+cosθ1 に一致することを確認した。因数 v+1 を消す理由も明記する。

冊子PDFで見る北大の三角関数の問題で問題集を作る

出典: 北海道大学 1989年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。