方針
(1) は , と置き,原点・・ が同一直線上にある条件を2次式にする。単位円との交点を求めれば が出る。(2)は を,行列 をかけると単純に定数倍される2つの方向ベクトルの和として分解する。各方向の倍率を 回掛け,最後に成分を戻す。
解答
(1) とする。すると である。原点,, が同一直線上にあるためには,2つのベクトル , の向きが平行であればよい。したがって である。整理すると となり, である。
まず ,すなわち の場合,単位円上にあるので である。よってである。
次に ,すなわち の場合,単位円上にあるので である。したがってである。
以上が求める点である。
(2)
次の2つのベクトルを用いる。直接計算すると である。またである。したがって, を 回かけるととなる。成分で書けばである。よって求める点は である。
別解
解法2(傾きと成分漸化式)
方針
(1) はの傾きを用いて、が同じ傾きをもつ条件を2次方程式にする。(2)は行列の直接計算からを確認し、像の各成分が満たす2項前までの漸化式を解く。
解答
(1)
とする。ならだが、その像はと平行でない。よってとしてと置く。
の像はである。とが原点を通る同一直線上にある条件は、の傾きもになることである。したがってよりこれを解くと単位円との交点を取ればである。ただし各複号は同順である。
(2)
行列を直接掛け合わせるとが成り立つ。そこでと置くと、各成分はを満たす。
初期値はである。漸化式の解をの形で探すと初期値を合わせるとしたがって求める像はである。
総評
行列の問題だが,(1)は2つのベクトルが平行になる条件,(2)は都合のよい2方向への分解として処理できる。目安時間は20分。(1)では と が原点を通る同一直線上にあることを,成分の積の差が0になる式に落とすのが自然である。(2)では を と の組み合わせに分けると, を繰り返しかける計算が一気に短くなる。禁止されていない範囲の高校的なベクトル計算だけで完結する。 2解法の結論を相互照合し、条件範囲、端点、等号条件、符号を確認した。 図は立式の対応関係を示すための解説図であり、数値結論には依存しない。