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北海道大学 1993年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

平面上の2つの曲線をC1:y=9x2C2:y=8x3とし,
曲線C1上の点(t,9t2)における接線をlとする.

(1) {}lと曲線C2が異なる3点で交わるようなtの範囲を求めよ.

(2) {}lと曲線C2が原点以外の点で接するようにtを定め,
lC2とで囲まれる図形の面積を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

微分図形と方程式積分 接線・法線判別式面積計算

方針

まず C1 の接線を y=18tx9t2 と出し、C2 との交点を三次方程式 h(x)=0 にする。(1)は h(x) の極値を調べ、極大値が正、極小値が負となる条件で異なる3交点を判定する。(2)では C2 との接点を x=r0 と置き、傾き一致と通過条件を連立して t=4/3 を求める。最後は重接点を端点とする面積を積分する。

解答

(1) C1:y=9x2 の導関数は y=18x である。したがって、点 (t,9t2) における接線 ly9t2=18t(xt) すなわち y=18tx9t2 である。 C2:y=8x3 との交点は 8x3=18tx9t2 で決まる。そこで h(x)=8x318tx+9t2 とおく。

まず t0 のとき h(x)=24x218t0 である。よって h(x) は単調であり、異なる3つの実数解を持たない。したがって t>0 とする。 t>0 のとき h(x)=24x218t=6(4x23t) より、極値をとる xx=±3t2 である。ここで s=3t2 とおくと、x=s で極大、x=s で極小である。 s2=3t4 より 8s3=8s3t4=6st である。したがってh(s)=8s3+18ts+9t2=6st+18st+9t2=12st+9t2>0である。またh(s)=8s318ts+9t2=6st18st+9t2=9t212st=3t(3t4s)である。

三次方程式 h(x)=0 が異なる3つの実数解を持つためには、極大値が正で極小値が負であればよい。極大値はすでに正なので、必要十分条件は h(s)<0 である。すなわち 3t(3t4s)<0 であり、t>0 より 3t<4s=23t である。両辺正なので2乗して 9t2<12t すなわち 0<t<43 である。

(2) lC2 と原点以外の点で接するとし、その接点の x 座標を r0 とおく。C2:y=8x3 の接線の傾きは 24r2 である。一方、l の傾きは 18t なので、傾きの一致から 18t=24r2 すなわち t=43r2 である。

また接点 (r,8r3) が直線 l:y=18tx9t2 上にあるから 8r3=18tr9t2 である。t=43r2 を代入すると 8r3=1843r2r9(43r2)2 である。右辺を整理して 8r3=24r316r4 だから 16r3(1r)=0 である。r0 より r=1 であり、したがって t=43 である。このとき l:y=1843x9(43)2=24x16 である。

交点は 8x3=24x16 すなわち 8(x33x+2)=0 で決まる。ここで x33x+2=(x1)2(x+2) であるから、交点の x 座標は 21 であり、x=1 は接点である。

区間 2x1 では、例えば x=0C2 の値は0、直線の値は 16 なので、C2 が上側にある。したがって囲まれる面積はS=21{8x3(24x16)}dx=[2x412x2+16x]21=(212+16)(324832)=6(48)=54である。

別解

解法2

方針

(1) は三次式の極大・極小の符号で3実根条件を判定する。(2)では接点を重解 r と見て交点多項式を 8(xr)2(xs) と因数分解し、係数比較だけで r,t と残る交点を求める。

解答

(1)

接線はl:y=18tx9t2であり、交点方程式はh(x)=8x318tx+9t2=0.t0 なら h(x)=24x218t0 で3交点はない。
t>0 では s=3t/2 とおくと、x=s で極大、x=s で極小となり、h(s)>0,h(s)=3t(3t4s).異なる3実根をもつ条件は h(s)<0 だから3t<23t0<t<43.(2)

原点以外の接点の x 座標を r0 とする。交点多項式は r を重解にもつので8x318tx+9t2=8(xr)2(xs)と書ける。x2 の係数比較から s=2r。さらに x と定数項の比較から24r2=18t,16r3=9t2.第1式より t=4r2/3 で、これを第2式へ代入すると r=1。よってt=43,s=2.このときl:y=24x16,区間 [2,1] では C2 が上側だからS=21{8x3(24x16)}dx=[2x412x2+16x]21=54.

総評

放物線の接線と三次曲線の交点数を、三次方程式の極値で判定する問題。(1)では t0 を先に排除し、t>0 で極大値・極小値の符号を見る構成が重要である。s=3t/2 と置いた後、8s3=6st を使うと計算が整う。(2)は接する条件を「傾き一致」と「点が直線上」の2式で立てるのが得点の中心で、r=0 を除く条件も忘れないこと。面積では上下関係を確認してから積分する。 接点で傾きを連立する方法と、交点三次式の重解因数分解を使う方法を示した。面積は残る交点 2 と重接点1の間で上下関係を確認してから積分する。

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出典: 北海道大学 1993年度 後期 理系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。