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北海道大学 1998年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

次の連立不等式の表す領域が三角形の内部になるような点(a,b)の集合を式で表し,図示せよ.xy<0,x+y<2,ax+by<1

難易度6/ 10計算量4/ 10目安12

方程式・不等式図形と方程式 座標設定必要十分条件、範囲評価

方針

はじめの二つの不等式を u=yxv=2xy によって u>0,v>0 へ移す。すると三つ目の不等式 ax+by<1u,v の一次不等式になる。第一象限を一本の直線で有界な三角形にするには,原点側を含み,かつ正の u 軸・正の v 軸と交わる必要がある。その条件を (a,b) の不等式に直して図示する。

解答

u=yx,v=2xy とおく。すると,はじめの二つの不等式は u>0,v>0 となる。また x=2uv2,y=2+uv2 である。

三つ目の不等式に代入すると a2uv2+b2+uv2<1 である。整理して ba2ua+b2v+a+b1<0 を得る。

第一象限 u>0,v>0 をこの直線で三角形の内部に切り取るには,u の係数と v の係数がともに正で,原点が不等式を満たす側にあることが必要十分である。すなわち ba2>0,a+b2>0,a+b1<0 である。

前二者は b>a,a+b<0 であり,このとき自動的に a+b1<0 も成り立つ。したがって求める集合は b>a,a+b<0 である。これは (a,b) 平面で,直線 b=a の上側,かつ直線 b=a の下側にある開いた領域である。

別解

解法2

方針

もとの領域の頂点から伸びる二つの境界半直線を直接媒介表示する。第三の境界が両方の半直線を正の位置で横切る条件と、頂点を含む条件を整理する。

解答

最初の二つの境界直線は y=xy=2x であり、交点は V=(1,1) である。領域の二つの境界半直線は(x,y)=(1,1)+s(1,1)(s>0)および(x,y)=(1,1)+t(1,1)(t>0)と表せる。

第三の境界 ax+by=1 と第一の半直線との交点ではa(1s)+b(1s)=1,よってs=11a+b.第二の半直線との交点ではa(1t)+b(1+t)=1,よってt=1abba.有限な三角形を作るには s>0,t>0 で、頂点 V が第三不等式を満たす必要がある。

V が内部にある条件はa+b<1.(1)このもとで s>0 となるには a+b<0 が必要十分である。また分子 1ab は正なので、t>0ba>0と同値である。逆に a+b<0b>a なら二つの交点はそれぞれ半直線上にあり、三辺で有限な三角形が作られる。

したがって求める集合はb>a,a+b<0である。

総評

文系第2問の一般化で,座標変換によって領域の形を第一象限にそろえるのが核心である。所要時間は12分程度。u,v の係数の符号を見誤ると領域が無限に伸びる半平面になってしまう。図示では境界線 b=ab=a は含まれないことを明記する。

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出典: 北海道大学 1998年度 前期 理系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。