方針
(1) で を求め、 が の中点であり同時に であることを取り出す。(2)では、 が の中点で、しかも であることを利用する。正三角形で面積を二等分する直線は中線になるので、 軸上の頂点 が であると決め、 を得る。最後は反対側の辺の2頂点を上下に置いて、2通りの行列を計算する。
解答
(1)
辺 上の点は と書ける。直線 は であるから、交点では となり である。したがって である。これは に対応する点なので、 は の中点である。
また だから である。
(2) は の中点であるから、1次変換の線形性より は と を結ぶ辺の中点である。また なので である。
ここで、移された三角形の頂点を とおく。上で見たように である。
点 は、この正三角形の1つの頂点である。また 軸はその正三角形の面積を二等分している。正三角形で1つの頂点を通り面積を二等分する直線は、その頂点から反対側の辺の中点へ引いた中線である。
もし であったとする。このとき 軸は頂点 から辺 の中点へ向かう中線であるから、 は と書ける。すると である。一方 なので でもある。第2成分を比べると となり、 を導く。これは正三角形がつぶれていないことに反する。したがって は不可能である。 の場合も同様に不可能である。
よって残る可能性は だけである。
よって である。
(3) は、 と反対側の辺の中点である。したがって正三角形の高さは である。正三角形の一辺を とすると だから であり、反対側の辺の半分の長さは である。よって残り2頂点は である。
まず とする。行列をとおくと、、 からである。第1成分について より である。第2成分について より である。したがってである。
上下を入れ替えた場合、すなわち の場合には、第1成分は同じで第2成分の符号だけが反対になる。よってである。
別解
解法2
方針
像の3頂点を と置き、 から を得る。面積二等分線とこのベクトル関係で を確定し、最後は行列積 で2通りを同時に計算する。
解答
(1) であり、この点は と の両方にある。よっては の中点である。
(2) とおく。線形性からしたがって は正三角形 の辺 の中点である。
もし が または なら、 軸による面積二等分線はその頂点と反対辺の中点を通る。
一方、上式は が辺 上にあり、同時に と原点を結ぶ直線上にあることを示す。
この二つを満たすと正三角形の高さが0になってしまう。よって(3)
は正三角形の高さだから、残る2頂点はまたしたがって の2通りが求める行列である。
総評
文系第3問と同じ配置を含むが、こちらは を自分で示す必要がある。得点の中心は、 が の中点であることと を同時に使い、 が反対側の辺の中点になることを説明する点である。正三角形の面積二等分線は中線である、という図形的事実を言葉で書くと答案が安定する。行列は上下2通りを必ず残すこと。 像の頂点を逐次決める方法と、像行列と逆行列の積で一括計算する方法を示した。 の証明、面積二等分線、上下2通りのすべてが必要である。