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北海道大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

a<0c>0として,2次関数f(x)=ax2+bx+cについて,次の問に答えよ.

(1) {}f(x+1)+f(x1)2f(x)を計算せよ.

(2) {}ある数pについて,集合{f(p1),f(p),f(p+1)}
集合{p2,p,p+2}と一致しているとき,
f(p)=p+2を示し,このときのaの値を求めよ.

(3) {}pが整数で(2)の条件を満たし,
さらにf(p+1)=pf(p1)=p2となっているとき,
bcおよびpの値を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

数と式方程式・不等式関数 場合分け、式変形、範囲評価

方針

2次関数の2階差 f(x+1)+f(x1)2f(x) が常に 2a になることをまず計算する。a<0 なので、中央の値 f(p) は両隣の平均より大きい。この性質を集合 {p2,p,p+2} に当てはめると、中央に来られるのは最大値 p+2 だけである。残り2値の和から a を求め、最後は指定された f(p+1),f(p1) との差分で b,c,p を順に決める。

解答

(1) f(x+1)=a(x+1)2+b(x+1)+c=ax2+2ax+a+bx+b+c,f(x1)=a(x1)2+b(x1)+c=ax22ax+a+bxb+cである。したがってf(x+1)+f(x1)2f(x)=(2ax2+2a+2bx+2c)2(ax2+bx+c)=2aである。

(2)

(1)x=p に適用すると f(p+1)+f(p1)2f(p)=2a である。a<0 だから f(p)>f(p+1)+f(p1)2 である。

集合 {f(p1),f(p),f(p+1)}{p2,p,p+2} と一致している。この3つの数のうち、他の2つの平均より大きい値になり得るのは最大値 p+2 だけである。実際、p2 は最小値なので不可能であり、p なら他の2つ p2,p+2 の平均が p で、厳密な不等号に反する。よって f(p)=p+2 である。

残り2つの値は pp2 であるから f(p+1)+f(p1)=2p2 である。したがって2a=f(p+1)+f(p1)2f(p)=(2p2)2(p+2)=6より a=3 である。

(3) f(p+1)=pf(p)=p+2 であるから f(p+1)f(p)=2 である。一方、a=3 を用いるとf(p+1)f(p)=a{(p+1)2p2}+b=3(2p+1)+bである。よって 3(2p+1)+b=2 から b=6p+1 を得る。

また f(p)=p+2 より 3p2+(6p+1)p+c=p+2 である。整理して 3p2+c=2 すなわち c=23p2 である。条件 c>0p が整数であることから 23p2>0 であり、これを満たす整数は p=0 だけである。したがって b=1,c=2,p=0 である。

別解

解法2

方針

p を中心に h=xp と置き、二次関数を f(p+h)=ah2+λh+f(p) と表す。3値の大小と中央二階差から f(p)a を決め、指定値を h=±1 に代入して係数を戻す。

解答

(1)

二次関数の中央二階差を展開するとf(x+1)+f(x1)2f(x)=2a.(2)A=f(p1),B=f(p),C=f(p+1) とおくとA+C2B=2a<0,すなわち B>(A+C)/2 である。集合 {A,B,C}
{p2,p,p+2} に等しい。B=p2 は上の不等式を満たさず、
B=p なら残る2数の平均が p となって等号になってしまう。よってf(p)=p+2.残る2値の和は 2p2 だから2a=(2p2)2(p+2)=6,a=3.(3)

h=xp とおけば、ある実数 λ によりf(p+h)=3h2+λh+p+2と書ける。f(p+1)=p を代入して3+λ+p+2=p,λ=1.したがってf(x)=3(xp)2+(xp)+p+2.展開してb=6p+1,c=23p2.p は整数で c>0 だから 23p2>0 より p=0。ゆえにp=0,b=1,c=2.このとき f(1)=2,f(0)=2,f(1)=0 で、指定条件を満たす。

総評

2次関数の2階差の符号を、集合の大小関係に結びつける問題。最大の採点点は、a<0 から f(p) が両隣の平均より大きいと読み、f(p)=p+2 を論理的に示す部分である。単に「最大だから」と書くと理由が不足するので、p の場合は平均と等しくなり不可能であることまで触れるとよい。(3)は差分で b、代入で c を出し、最後に c>0 と整数条件で p=0 に絞る流れを崩さないこと。 通常の係数差分と、p を原点に移した局所表示の2通りを示した。集合の3値を単に並べ替えるのではなく、中央二階差が負であることから中央値を一意に決める。

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出典: 北海道大学 1993年度 前期 理系 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。