方針
まず x2−y2 が一定になることを使い、x8−y8 を直接展開せずに x2+y2 だけの式へ落とす。x2+y2=2(a2+a−2) なので、正の実数 a に対する相加相乗平均からその最小値を決める。最後に、得られた1変数式がその範囲で増加することを確認して、等号条件 a=1 と最小値を同時に出す。
解答
x=a+a1,y=a−a1 である。まず x2−y2=(a+a1)2−(a−a1)2=4 である。また u=x2+y2 とおくと、u=(a+a1)2+(a−a1)2=2(a2+a21)である。a>0 より a2+a21≧2 だから u≧4 であり、等号は a2=1、すなわち a=1 のときに成り立つ。
次に x8−y8 を u で表す。 x8−y8=(x4−y4)(x4+y4) である。ここで x4−y4=(x2−y2)(x2+y2)=4u である。また x2y2=4(x2+y2)2−(x2−y2)2=4u2−16 だから、x4+y4=(x2+y2)2−2x2y2=u2−2⋅4u2−16=2u2+8.したがって x8−y8=4u(2u2+8)=2u3+32u である。 u≧4 において 2u3+32u は u とともに増加する。よって最小となるのは u=4、すなわち a=1 のときである。このとき x=2,y=0 なので、x8−y8=28=256 である。したがって、求める値は a=1,最小値 256 である。
別解
解法2
方針
最初から v=a2+a−2 とおき、x2=v+2、y2=v−2 と表す。差の4乗を展開すると v の増加関数になるので、相加相乗平均の等号条件だけで最小値が決まる。
解答
v=a2+a−2 とおく。相加相乗平均よりv≧2であり、等号は a=1 のときに限る。またx2=v+2,y2=v−2だから、x8−y8=(v+2)4−(v−2)4=16v3+64v.右辺は v≧2 で狭義に増加する。したがって v=2、すなわち a=1 のとき最小となり、min(x8−y8)=16⋅23+64⋅2=256である。
総評
対称式の処理を問う計算問題で、目安時間は12分程度。x8−y8 をそのまま展開すると長くなるが、x2−y2=4 と x2+y2 を使えば一変数の増加性に落ちる。等号条件は a2=1 から a=1 だけであり、a>0 の条件を最後に確認する。別解の v=a2+a−2 を使う方法はさらに直接的で、符号や次数の整理を検算するのに向いている。
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出典: 北海道大学 2004年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。