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北海道大学 1998年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

1xの小数部分がx2に等しくなるような正の数をxをすべて求めよ.
ただし,正の数aの小数部分とは,aを越えない最大の整数nとの差anのことをいう.
たとえば,3の小数部分は0であり,3.14の小数部分は0.14である.

難易度4/ 10計算量3/ 10目安8

数と式方程式・不等式 場合分け、必要十分条件、式変形

方針

小数部分を扱うので,1/x の整数部分を m と置く。小数部分が x/2 であることは 1/x=m+x/2 と同値で,ここから二次方程式が出る。最後に,得られた正の解について 0x/2<1 が成り立ち,確かに整数部分が m になることを確認する。

解答

1/x の整数部分を m とする。x>0 であるから 1/x>0 であり,m0 以上の整数である。

小数部分が x/2 に等しいので 1x=m+x2 と書ける。両辺に 2x を掛けると 2=2mx+x2 すなわち x2+2mx2=0 である。この二次方程式の解は x=m±m2+2 であり,正の解は x=m2+2m である。

逆に,m=0,1,2, に対して x=m2+2m とおく。このとき x>0 であり,また x=2m2+2+m2<2 だから 0x2<1 である。さらに二次方程式を満たすので 1x=m+x2 が成り立つ。右辺の x/2[0,1) に入っているから,m が整数部分,x/2 が小数部分である。

したがって求める正の数は x=m2+2m(m=0,1,2,) である。

別解

解法2

方針

1/x の整数部分を m と固定し、整数部分の定義を表す不等式と、与えられた小数部分の等式を同時に解く。得られた候補が本当に同じ整数部分を持つことまで確認する。

解答

1x の整数部分を m とするとm1x<m+1,m=0,1,2,である。小数部分が x/2 だから1xm=x2.よってx2+2mx2=0.x>0 より、候補はx=m2+2mに限られる。

残るのは整数部分の確認である。上の方程式から1x=m+x2.また0<x=2m2+2+m2<2なので0<x2<1.したがって m1/x<m+1 が確かに成り立ち、m1/x の整数部分である。逆もすべて確認できたので、求める正の数はx=m2+2m(m=0,1,2,)である。

総評

小数部分の定義を式に直すだけだが,逆の確認まで必要な問題である。所要時間は8分程度。m を整数部分と置いたあと,x2+2mx2=0 の正の解を取るのは自然である。答案で抜けやすいのは,得られた x/2 が本当に小数部分として許される範囲 [0,1) に入ることの確認である。

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出典: 北海道大学 1998年度 前期 文系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。