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北海道大学 1997年度 前期日程 第2次学力試験 複素数平面・方程式・不等式文系数学 第4問(a)

0でない複素数zに対し,w=z21z2とおく.
このとき,wの実部が正になるようなzの範囲を複素数平面上に図示せよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安20

複素数平面方程式・不等式 複素数の極形式、実部虚部比較、場合分け

方針

まず z=reiθ と極形式で置き、w=z21/z2 の実部を (r2r2)cos2θ と表す。符号が正になるのは、単位円の外側で cos2θ>0 または単位円の内側で cos2θ<0 の場合である。図示では境界が単位円と2直線 y=±x であり、境界と原点を含まないことを明示する。

解答

z=reiθ とおく。ただし r>0 である。このとき z2=r2e2iθ,1z2=r2e2iθ である。したがって w=z21z2=r2e2iθr2e2iθ であり、その実部は Rew=(r2r2)cos2θ である。

よって w の実部が正である条件は (r2r2)cos2θ>0 である。r>1 なら r2r2>0 なので cos2θ>0 が必要十分である。これは x 軸に近い2つの領域、すなわち直線 y=xy=x に挟まれる側である。

一方、0<r<1 なら r2r2<0 なので cos2θ<0 が必要十分である。これは y 軸に近い2つの領域である。

直交座標で書けば、境界は x2+y2=1,x2y2=0 である。したがって求める領域は (x2+y21)(x2y2)>0 で表される部分である。ただし、境界で実部は0になるので境界は含まない。また z0 であるから原点も含まない。

別解

解法2

方針

極形式を使わず、z=x+iy として実部を直接計算する。分母は正なので、符号を決める2因子だけを取り出し、単位円の内外と対角線の両側の組合せとして図示する。

解答

z=x+iy0 とおくとRe(z2)=x2y2.また1z2=z2z4だからRe(1z2)=x2y2(x2+y2)2.したがってRew=(x2y2){11(x2+y2)2}.分母は正であり、(x2+y2)21=(x2+y21)(x2+y2+1)なので、求める条件は(x2y2)(x2+y21)>0.すなわち、単位円の外側では x>y、単位円の内側では x<y の部分である。単位円と直線 y=±x は含まず、z=0 も除く。

総評

複素数平面の領域図示問題で、想定時間は20分程度。極形式を使うと、単位円の内外と cos2θ の符号という2つの条件に分かれる。図示では「どの曲線が境界か」だけでなく、どちら側を塗るかを単位円の内外で反転させることが重要である。境界線 y=±x と単位円上では実部が0なので、問題の「正」には含まれない。

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出典: 北海道大学 1997年度 前期 文系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。