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北海道大学 2000年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

複素数平面上の3点 A(1)B(ω)C(ω2) を原点 O のまわりに 60 回転した点をそれぞれ ABC とする。ただしω=cos120+isin120とする。

(1) ABC を表す複素数を求めよ。

(2) 三角形 ABCABC の一方の三角形の各辺は,もう一方の三角形の辺との交点によって三等分されていることを示せ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安22

複素数平面図形と方程式 回転・拡大座標設定、面積比

方針

60度回転は複素数 ζ=cos60+isin60 を掛ける操作である。ω は120度回転を表すので、ζωζω2 は角度を足して求められる。(2)は正三角形どうしの回転対称性があるため、1辺 AB だけで交点の位置を座標計算すればよい。辺 ABA+t(BA) とおき、もう一方の三角形の2辺との交点が t=1/3,2/3 になることを示す。

解答

(1)

60度の回転を表す複素数を ζ=cos60+isin60=12+32i とおく。原点のまわりに60度回転することは、複素数に ζ を掛けることに対応する。

したがって A=ζ=12+32i である。また ω=cos120+isin120 だから B=ζω=cos180+isin180=1 であり、C=ζω2=cos300+isin300=1232iである。

(2)

座標で確認する。点をA=(1,0),B=(12,32),C=(12,32)と見る。またA=(12,32),B=(1,0),C=(12,32)である。

AB 上の点を A+t(BA)(0t1) とおく。この点の座標は (132t,32t) である。

まず辺 CA は直線 x=1/2 である。これと AB の交点では 132t=12 だから t=13 である。したがってこの交点は辺 AB1:2 に分ける。

次に辺 ABAB の交点を求める。辺 AB の方程式は、2点 A(1/2,3/2)B(1,0) を通るので y=13(x+1) である。AB 上の点を代入すると 32t=13(232t) である。両辺に 23 を掛けて 3t=43t となり、t=23 を得る。

よって辺 AB は、三角形 ABC の2辺との交点によって3等分される。図形全体は原点を中心とする120度回転で保たれるので、辺 BCCA についても同じことが成り立つ。また2つの三角形の役割を入れ替えても同じ対称性があるため、三角形 ABC の各辺も三角形 ABC の辺との交点によって3等分される。

別解

解法2

方針

複素数のまま辺を実数媒介変数で表す。ζ=1+ωω2+ω+1=0 を使えば,交点条件は基底 1,ω の係数比較だけで解ける。

解答

(1) ζ=cos60+isin60=1+ωとおく。回転は ζ を掛ける操作なのでA=ζ,B=ζω=1,C=ζω2=1232i.(2)

AB 上の点をz=(1s)+sω(0s1)と表す。辺 AB 上の点はz=ζ{(1t)+tω}と表せる。ζ=1+ωω2=1ω より右辺は12t+(1t)ω.係数を比較すると1s=12t,s=1t,したがって s=2/3 である。

同様に,辺 CA との交点について係数を比較すると s=1/3 を得る。よって辺 AB 上の2交点はs=13,s=23にあり,AB を三等分する。

原点まわりの 120 回転は,2つの正三角形と交点配置を保ったまま ABBCCA と移す。したがって ABC の全辺で同じことが成り立つ。さらに2つの三角形の役割を入れ替えても同じ配置なので,ABC の各辺も三等分される。

総評

難度6,計算量5,想定時間22分。60度回転の3点は ζ,1,ζ。1辺で交点の媒介変数が 1/3,2/3 と示せば,120度回転対称性で残りへ移せる。座標解法でも複素数解法でも,最後に両三角形の全6辺を述べる。

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出典: 北海道大学 2000年度 前期 文系 第3問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。