Evolton

北海道大学 1998年度 前期日程 第2次学力試験 複素数平面・図形と方程式理系数学 第5問(a)

z2+1zが0以上2以下の実数であるような複素数z (z0)を表す
複素数平面上の点の集合を,式で表し,図示せよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安12

複素数平面図形と方程式 実部虚部比較、場合分け、軌跡

方針

z=x+iy と置き,z/2+1/z の実部と虚部を計算する。条件は「実数である」ことと「値が [0,2] に入る」ことの二段階である。虚部が 0 になる条件から,y=0x2+y2=2 に分かれるので,各場合で実部の値域を調べる。最後に線分と円弧として図形をまとめる。

解答

z=x+iy とおく。ただし z0 である。このとき 1z=xiyx2+y2 なのでz2+1z=(x2+xx2+y2)+i(y2yx2+y2).これが実数であるためには虚部が 0 でなければならない。すなわち y(121x2+y2)=0 である。したがって y=0 または x2+y2=2 である。

まず y=0 の場合を考える。このとき z=x0 で,値は x2+1x である。x<0 ならこの値は負になるので不適。x>0 として 0x2+1x2 を解く。左側は自動的に成り立ち,右側は x24x+20 と同値である。よって 22x2+2 である。

次に x2+y2=2 の場合を考える。このとき 1z=xiy2 なので z2+1z=x である。値が 0 以上 2 以下であるためには 0x2 であればよい。円 x2+y2=2 上では x2 なので,条件は実質的に x0 である。

したがって求める点の集合は {(x,0)22x2+2}{(x,y)x2+y2=2, x0} の和集合である。すなわち,実軸上の線分と,原点中心・半径 2 の右半円である。

別解

解法2

方針

z=reiθ と極形式で置き、虚部が0になる条件を半径と偏角に分ける。実軸上の場合と半径 2 の円周上の場合をそれぞれ範囲条件で絞る。

解答

z=reiθ と置く。ただし r>0 である。このときz2+1z=r2(cosθ+isinθ)+1r(cosθisinθ)=(r2+1r)cosθ+i(r21r)sinθ.これが実数である条件は(r21r)sinθ=0.まず sinθ=0 の場合、z は実数である。負の実数では値も負になるので不適であり、z=r>0 としてr2+1r2.これを解くとr24r+20,よって22r2+2.次に r/2=1/r の場合は r=2 である。このときz2+1z=2cosθ.これが 0 以上 2 以下である条件は cosθ0 であり、上限は自動的に満たされる。

したがって求める集合は{(x,0)22x2+2}{(x,y)x2+y2=2, x0}の和集合である。

総評

複素数の実数条件を虚部 0 として処理する問題である。所要時間は12分程度。y=0x2+y2=2 の二場合が出るが,それぞれで値域条件を改めて確認する必要がある。特に実軸上では x<0 が除外され,円周上では値がちょうど x になる。図示では線分と右半円の和集合として表すと分かりやすい。

冊子PDFで見る北大の複素数平面の問題で問題集を作る

出典: 北海道大学 1998年度 前期 理系 第5問(a)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。