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北海道大学 1997年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

Oを原点とする座標平面上に点A(a,0)を中心とする半径1の円Cがある.
ただし,a0とする.
Cx軸との交点のうち右側にあるものをBとする.
0<θ45とし,第1象限内で,
C上に2点PQPAB=θQAB=2θとなるようにとる.
Pからy軸に下ろした垂線をPPとし,Qからx軸に下ろした垂線をQQとする.
OPOQを2辺とする長方形の面積Sについて考える.

(1) t=sinθとおくとき,Satで表せ.

(2) θ0<θ45の範囲を動くとき,
Sの最大値とそのときのtの値をaで表せ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安25

三角関数関数微分 三角比の利用置換微分による最大最小、場合分け

方針

P,Q の座標を円の中心 A から見た角で表す。長方形の辺の長さは OP=sinθOQ=a+cos2θ なので、t=sinθ に直すと S=t(a+12t2) になる。あとは 0<t1/2 上の3次関数の最大値を、臨界点が区間内にあるかどうか、すなわち a2a2 かで分ける。

解答

(1)

C の中心は A(a,0)、半径は1である。右側の交点 B(a+1,0) であり、ABx 軸の正の向きである。したがって P=(a+cosθ,sinθ) であり、Q=(a+cos2θ,sin2θ) である。 P から y 軸に下ろした垂線の足は P=(0,sinθ) であるから OP=sinθ である。また、Q から x 軸に下ろした垂線の足は Q=(a+cos2θ,0) である。0<θ45 なので cos2θ0、また a0 であるから OQ=a+cos2θ である。

よって長方形の面積は S=(sinθ)(a+cos2θ) である。t=sinθ とおくと cos2θ=12sin2θ=12t2 であるから S=t(a+12t2) である。

(2) 0<θ45 より 0<t12 である。したがって S(t)=(a+1)t2t3 をこの範囲で最大化すればよい。微分すると S(t)=a+16t2 である。

臨界点は t=a+16 である。この点が区間内にある条件は a+1612 すなわち a2 である。 0a2 のときは、この臨界点で S が最大になる。実際、S(t) はこの点の前で正、後で負である。よって t=a+16 であり、最大値は Smax=(a+1)t2t3=23(a+1)t=69(a+1)3/2 である。 a2 のときは、区間内で S(t)0 となるので、右端 t=12 で最大となる。このとき Smax=12(a+1212)=a2 である。a=2 では2つの表示は一致する。

別解

解法2

方針

微分の代わりに、臨界点候補 t0=(a+1)/6 との差を因数分解する。候補が区間内にある場合は平方因子で最大を示し、候補が右端を越える場合は関数が右端まで増加することを差の積で示す。

解答

(1) P=(a+cosθ,sinθ),Q=(a+cos2θ,sin2θ).したがって OP=sinθ=tOQ=a+cos2θ=a+12t2 よりS=t(a+12t2),0<t12.(2)

まず 0a2 とし、t0=a+16とおく。このとき 0<t01/2 であり、a+1=6t02 を使うとS(t0)S(t)=2(tt0)2(t+2t0)0.よってt=t0,Smax=69(a+1)3/2.次に a2 とする。0<u<t1/2 ならS(t)S(u)=(tu){a+12(t2+tu+u2)}.ここで t2+tu+u2<3/2 だから、中括弧は a2 以上で、実際には正である。したがって S は区間で増加し、t=12,Smax=a2.a=2 では両表示が一致する。

総評

座標化と1変数最大化の問題で、想定時間は25分程度。Qx 座標が a+cos2θ であり、これが非負であることを確認してから面積に使うのが丁寧である。最大化では t の範囲が 0<t1/2 であるため、臨界点が端点を越える場合を必ず分ける必要がある。a=2 は境界なので、どちらの式でも同じ値になることを確認しておくとよい。

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出典: 北海道大学 1997年度 前期 文系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。