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北海道大学 2001年度 後期日程理系(後期)数学 第3問

2次の正方行列A=(9226),X=(xzzy)(x,y,z は実数)に対して、AX=XA が成り立っているとき、次の問いに答えよ。

(1) zx,y で表せ。

(2) X はある実数 p,q に対してX=p(1224)+q(4221)と表せることを示せ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安15

行列 式変形、文字消去恒等式比較

方針

まず AXXA を成分で計算し、非対角成分から z=2(yx)/3 を得る。(2)は指定された2つの行列の係数 p,q を未知数として、対角成分 x,y から連立方程式で p,q を決める。最後に非対角成分 2p2q が(1)の z と一致することを確認すればよい。

解答

(1)

成分を計算する。A=(9226),X=(xzzy)であるからAX=(9x2z9z2y2x+6z2z+6y)でありXA=(9x2z2x+6z9z2y2z+6y)である。したがってAXXA=(02x2y+3z2x+2y3z0)となる。 AX=XA であるから 2x2y+3z=0 である。よって z=2(yx)3 である。

(2)

指定された形で表せるかを調べるためX=p(1224)+q(4221)とおく。右辺を成分で書くと(p+4q2p2q2p2q4p+q)である。したがって x=p+4q,y=4p+q となるように p,q を決めればよい。

この連立方程式を解くと p=x+4y15,q=4xy15 である。このとき非対角成分は2p2q=2(x+4y154xy15)=2(yx)3である。これは(1)で求めた z と一致する。

よってX=p(1224)+q(4221)と表せる。ただし p=x+4y15,q=4xy15 である。

別解

解法2(固有方向による分解)

方針

行列 A が互いに直交する2方向をそれぞれ保つことを確認する。
AX=XA なら X もその2方向を保つので、各方向への射影行列の
1次結合として X を表す。

解答

(1)

成分を比較すると、AX=XA の右上成分から9z2y=2x+6z.したがってz=2(yx)3.(2)v=(12),w=(21)とおくと、v,w は互いに直交しAv=5v,Aw=10wである。AX=XA よりA(Xv)=X(Av)=5Xv.A の固有値5の方向は v の方向だけなので、ある実数
α により Xv=αv と書ける。同様に
Xw=βw と書ける。

一方、vvT=(1224),wwT=(4221).v2=w2=5 だからX=α5vvT+β5wwT.よって p=α/5, q=β/5 とおけば、指定された形で表せる。
成分表示ではp=x+4y15,q=4xy15であり、非対角成分も2p2q=2(yx)3=zと一致する。

総評

難度5、計算量5。成分計算を正確に進めれば解ける問題で、抽象的な行列論は不要である。(1)では AXXA の右上成分だけで条件が出るが、左下成分が同じ条件の符号違いになることも確認しておくと安全。(2)は対角成分から p,q を決め、最後に非対角成分が z と合うことを示す流れが自然である。目安は15分程度。 2つの解法は、答案で採用しやすい標準手順と、構造を見抜いて短く処理する手順を分けて示した。式変形の根拠、等号条件、必要性と十分性を省略せず、積分・総和・極限および主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。

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出典: 北海道大学 2001年度 後期 数学 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。