Evolton

北海道大学 2001年度 後期日程理系(後期)数学 第2問

次の問いに答えよ。ただし、e は自然対数の底とする。

(1) 方程式exex=2xの解は x=0 に限ることを示せ。

(2) p を実数とする。次の等式が成り立つのは
p=0 の場合に限ることを示せ。1/eetp1dt=2

難易度5/ 10計算量4/ 10目安12

指数・対数積分方程式・不等式 微分による最大最小定積分評価必要十分条件

方針

(1) は左辺から右辺を引いた h(x)=exex2x を考え、導関数 ex+ex20 で単調性を示す。等号の位置と h(0)=0 から解を一意にする。(2)は p=0 を直接確認し、p0 では積分値を (epep)/p と計算して(1)の方程式へ帰着する。

解答

(1) h(x)=exex2x とおく。すると h(x)=ex+ex2 である。相加平均・相乗平均より ex+ex2 であり、等号は ex=ex、すなわち x=0 のときだけである。よって h(x)0 であり、h は増加関数である。さらに x0 を含む区間では導関数が正になる部分をもつので、h は実質的に一方向にしか進まない。 h(0)=0 であるから、x>0 では h(x)>0x<0 では h(x)<0 となる。したがって exex=2x の解は x=0 に限られる。

(2)

まず p=0 のとき1/eetp1dt=1/ee1tdt=[logt]1/ee=2である。

次に p0 とする。このとき1/eetp1dt=[tpp]1/ee=epeppである。これが2に等しいなら epep=2p が成り立つ。(1)よりこの方程式の解は p=0 に限られるが、これは p0 に反する。

したがって条件をみたすのは p=0 の場合に限る。

別解

解法2(積分による符号判定)

方針

指数関数の差を微分して得る非負関数を0から積分し、
方程式の左辺と右辺の大小を x の符号ごとに決める。
後半は積分を計算して同じ方程式へ帰着する。

解答

(1)

相加相乗平均よりet+et20で、等号は t=0 のときに限る。したがってexex2x=0x{et+et2}dt.x>0 なら右辺は正、x<0 なら積分の向きが逆なので負である。
x=0 では0になる。よってexex=2xの解は x=0 に限られる。

(2)

p=0 のとき1/ee1tdt=2である。p0 なら1/eetp1dt=epepp.これが2なら epep=2p であるが、(1)よりその解は
p=0 だけであり、p0 に矛盾する。
したがって等式が成り立つのは p=0 の場合に限る。

総評

難度5、計算量4。(1)の単調性がそのまま(2)の一意性に使われる誘導問題である。ex+ex2 の等号条件を明記し、h(0)=0 と合わせて解が0だけであることを示すのが要点。(2)では p=0 の積分だけ別扱いにする必要がある。目安は12分程度。 2つの解法は、答案で採用しやすい標準手順と、構造を見抜いて短く処理する手順を分けて示した。式変形の根拠、等号条件、必要性と十分性を省略せず、積分・総和・極限および主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。

冊子PDFで見る北大の指数・対数の問題で問題集を作る

出典: 北海道大学 2001年度 後期 数学 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。