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北海道大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

xy平面上の放物線A:y=x2B:y=(xa)2+b
異なる2点P(x1,y1)Q(x2,y2) (x1>x2)で交わるとする.

(1) x1x2=2が成り立つとき,baで表せ.

(2) x1x2=2を満たしながらabが変化するとき,
直線PQの通過する領域を求め,図示せよ.

(3) PQ=2を満たしながらabが変化するとき,
線分PQの中点のy座標の最小値を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

図形と方程式関数 解と係数の関係、範囲評価、グラフの概形

方針

交点の x 座標 x1,x2 を、2つの放物線を等置して得られる2次方程式の2解として扱う。解と係数の関係から x1+x2=a(x1x2)2=2ba2 を出すと、(1)はすぐに決まる。(2)では放物線 y=x2 上の2点を結ぶ直線 y=(x1+x2)xx1x2 を使い、a を媒介変数とする直線族の通過領域を固定した x ごとの最大値で調べる。(3)は長さ条件から x1x2a で表し、中点の y 座標を b/2 に直して一変数で最小化する。

解答

(1)

交点の x 座標は x2=(xa)2+b を満たす。これを整理すると 2x22ax+a2b=0 である。2つの解を x1,x2 とすると、解と係数の関係より x1+x2=a,x1x2=a2b2 である。

したがって(x1x2)2=(x1+x2)24x1x2=a24a2b2=2ba2.条件 x1x2=2 より 4=2ba2 だから b=a2+42 である。

(2)

放物線 A:y=x2 上の2点 (x1,x12), (x2,x22) を結ぶ直線の傾きは x12x22x1x2=x1+x2 である。よって直線 PQy=(x1+x2)xx1x2 と書ける。

(1) の条件 x1x2=2 のもとではx1+x2=a,x1x2=(x1+x2)2(x1x2)24=a244=a241である。したがって直線 PQy=ax(a241)=1+axa24 である。

ここで a は任意の実数として動く。固定した x に対して 1+axa24=1+x2(a2x)24 であるから、右辺の最大値は 1+x2 であり、これは a=2x のときに実現する。一方、a を十分大きくすると a2/4 の項により値はいくらでも小さくなる。

したがって、直線 PQ の通過する領域は yx2+1 である。境界 y=x2+1 も含む。

(3)

直線 PQ の傾きは x1+x2=a である。したがって、x 座標の差を d=x1x2 とすると PQ=d1+a2 である。ここで x1>x2 なので d>0 である。

条件 PQ=2 より d2=41+a2 である。一方、(1)の計算と同じく d2=2ba2 だから 2ba2=41+a2 であり、b=12(a2+41+a2) である。

線分 PQ の中点の y 座標はx12+x222=(x1+x2)22x1x22=a2(a2b)2=b2である。したがって中点の y 座標は b2=14(a2+41+a2) である。 s=a2 とおくと s0 であり、求める値は F(s)=s4+11+s の最小値である。微分すると F(s)=141(1+s)2 である。F(s)=0 より (1+s)2=4 であり、s0 だから s=1 である。0s<1 では F(s)<0s>1 では F(s)>0 なので、ここで最小となる。

したがって最小値は F(1)=14+12=34 である。

二つの放物線と共通弦

別解

解法2

方針

交点の中点を mx 座標の半差を t>0 とし、x1=m+t, x2=mt と置く。和と差が最初から分離され、弦の式、通過領域、長さ条件、中点の高さを同じ二変数 m,t で処理できる。

解答

交点の x 座標をx1=m+t,x2=mt(t>0)と置く。交点方程式の解の和が a だから a=2m である。また(x1x2)2=4t2=2ba2である。

(1)
x1x2=2 より t=1 なのでb=a2+42.(2)
y=x2 上の二点を結ぶ弦はy=(x1+x2)xx1x2=2mx(m2t2).t=1 だからy=1+2mxm2=1+x2(mx)2.m は任意の実数を動くので、通過領域はyx2+1である。

(3)
弦の傾きは 2m だからPQ=2t1+4m2=2.よって t2=1/(1+4m2) である。中点の高さはx12+x222=m2+t2=m2+11+4m2.s=m20 と置けばG(s)=s+11+4s,G(s)=14(1+4s)2.したがって s=1/4 で最小となり、最小値は14+12=34である。

総評

難度7、計算量6。目安時間は25〜32分。2つの放物線の交点を直接求めるのではなく、交点の x 座標を2次方程式の2解として扱うのが全体の軸である。(2)では直線族 y=1+axa2/4 を固定した x ごとに平方完成し、境界を含む yx2+1 と判断する。(3)は長さ条件のため x1x2 が一定ではなくなる点に注意したい。中点の y 座標が b/2 になる計算を明示すると、最小化まで自然につながる。

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出典: 北海道大学 2003年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。