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北海道大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

zを複素数とし,iを虚数単位とする.

(1) 1z+i+1ziが実数となる
z全体の描く図形Pを複素数平面上に図示せよ.

(2) zが上で求めた図形P上を動くときに
w=z+iziの描く図形を複素数平面上に図示せよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

複素数平面図形と方程式 実部虚部比較、軌跡円の性質

方針

(1)z=x+yi とおき、2z/(z2+1) の虚部が0になる条件を計算する。定義できない z=±i は最後に除く必要がある。(2)は w=(z+i)/(zi)z=i(w+1)/(w1) と解き、(1)で得た実軸と単位円をそれぞれ w 平面へ移す。実軸は w=1、単位円は w+1=w1、すなわち虚軸になる。対応しない点、特に w=1w=0 の除外も確認する。

解答

(1) z=x+yi とおく。ただし、もとの式に分母があるので zi,zi である。

まず1z+i+1zi=(zi)+(z+i)(z+i)(zi)=2zz2+1である。ここで z2+1=(x+yi)2+1=x2y2+1+2xyi だから、2zz2+1=2(x+yi)x2y2+1+2xyi である。分母の共役を掛けると、虚部の分子は 2{y(x2y2+1)x(2xy)}=2y(1x2y2) である。したがって、この値が実数となる条件は y(1x2y2)=0 である。

よって図形 Py=0 または x2+y2=1 である。ただし z=i,i は式が定義されないので、単位円上の点 (0,1),(0,1) は除く。

(2) w=z+iziz について解く。w(zi)=z+i より z(w1)=i(w+1) であるから、w1z=iw+1w1 である。

まず、z が実軸上を動く場合を考える。z が実数なら w=z+izi において、分子と分母は互いに共役である。したがって w=1 である。逆に w=1 かつ w1 なら、z=i(w+1)/(w1) は実数になる。よって実軸部分の像は w=1,w1 である。

次に、z が単位円 z=1 上を動く場合を考える。z=i(w+1)/(w1) を代入すると iw+1w1=1 であり、i=1 だから w+1=w1 である。これは、w 平面で 11 から等距離にある点全体なので、虚軸である。w=X+Yi と書けば X=0 である。

ただし、(1)で除いた z=iw=i+iii=0 に対応するので、w=0 は除く。また z=i はもとの w の分母を0にする点であり、有限な w には対応しない。したがって単位円部分の像は Rew=0,w0 である。

以上より、w の描く図形は w=1 (w1)Rew=0 (w0) の和集合である。

実軸と単位円の像

別解

解法2

方針

(1) はもとの式とその共役が等しい条件を整理し、実軸と単位円を得る。(2)では一次分数変換を距離比として読む。実軸上では z から ±i までの距離が等しいので w=1。単位円上では逆変換を代入して w+1=w1 を得る。

解答

(1) 1z+i+1zi=2zz2+1.z=x+yi として、この数がその共役と等しい条件を整理するとy(1x2y2)=0となる。したがってP: y=0またはx2+y2=1,ただし z=±i を除く。

(2) w=z+izi.z が実軸上にあれば z+i=zi だから w=1 である。ただし有限の z から w=1 は得られない。

一方z=iw+1w1だから、z=1w+1=w1と同値である。これは虚軸を表す。除外点 z=i に対応する w=0 も除く。

よって像はw=1 (w1)Rew=0 (w0)の和集合である。

総評

難度6、計算量5。目安時間は20〜25分。複素数平面の問題だが、(1)は実部・虚部に分けて虚部を0にする計算で確実に処理できる。(2)では一次分数変換を逆に解くと、実軸と単位円の像がそれぞれ単位円と虚軸になる。最も落としやすいのは除外点で、z=±i がもとの式や w の分母に関わるため、w=1w=0 の扱いまで書く必要がある。

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出典: 北海道大学 2003年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。