(1) h(t)=∣∣t∣−1∣ とおくと、F(x)=∫xx+ah(t)dtである。積分区間の上下端がともに x によって動くので、F′(x)=h(x+a)−h(x)=∣∣x+a∣−1∣−∣∣x∣−1∣ である。
次に F′(x)=0 を解く。h(u)=h(v) は ∣∣u∣−1∣=∣∣v∣−1∣ であり、これは ∣u∣=∣v∣ または ∣u∣+∣v∣=2 と同値である。ここで u=x+a、v=x とする。
まず ∣x+a∣=∣x∣ から x=−2a を得る。これはすべての a>0 で解である。
次に ∣x+a∣+∣x∣=2 を考える。点 −a と 0 からの距離の和が 2 であるという条件である。0<a<2 のときは x=−1−2a,x=1−2a を得る。a=2 のときは、区間 −2≦x≦0 のすべてで ∣x+2∣+∣x∣=2 となる。a>2 のときは、この方程式に解はない。
したがって、F′(x)=0 となる x は 0<a<2 のとき −1−2a,−2a,1−2a, a=2 のとき −2≦x≦0, a>2 のとき −2a である。
(2) 0<a<2 とする。このとき、F′(x) の符号は − , + , − , + の順に変化する。したがって x=−1−2a,x=1−2a で極小となり、x=−2a で極大となる。
まず x=−a/2 のとき、積分区間は [−2a,2a] である。0<a<2 なので、この区間では h(t)=1−∣t∣ である。よってF(−2a)=2∫0a/2(1−t)dt=2[t−2t2]0a/2=a−4a2.これが極大値である。
次に x=−1−a/2 のとき、積分区間は [−1−2a,−1+2a] であり、−1 を中心とする長さ a の区間である。この区間では h(t)=∣t+1∣ だから、F(−1−2a)=2∫0a/2udu=4a2である。同様に、x=1−a/2 のときは 1 を中心とする区間となり、F(1−2a)=4a2 である。したがって 極大値 a−4a2(x=−2a), 極小値 4a2(x=−1−2a, 1−2a)である。
(3) a>2 とする。このとき F′(x)=0 となる点は x=−a/2 だけであり、符号はそこで負から正に変わる。したがって x=−a/2 で極小となる。
このとき積分区間は [−2a,2a] である。関数 h(t) は偶関数なので、F(−2a)=2∫0a/2∣∣t∣−1∣dt=2∫0a/2∣t−1∣dtである。a/2>1 より、F(−2a)=2{∫01(1−t)dt+∫1a/2(t−1)dt}=2{21+(8a2−2a+21)}=4a2−a+2.したがって 極小値 4a2−a+2(x=−2a) である。