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北海道大学 2004年度 前期日程文系数学 第2問

aを正の実数とし,関数F(x)=xx+at1dtを考える.

(1) F(x)の導関数F(x)を求めよ.
さらに,F(x)=0となるxの値をすべて求めよ.

(2) 0<a<2のとき,F(x)の極大値および極小値と,それらを与えるxの値を求めよ.

(3) a>2のとき,F(x)の極小値と,それを与えるxの値を求めよ.

難易度6/ 10計算量7/ 10目安25

関数積分 絶対値の処理、場合分け、微分による最大最小

方針

h(t)=t1 とおくと、積分区間の両端だけで F(x)=h(x+a)h(x) が決まる。h(u)=h(v)u=v または u+v=2 に直せるため、F(x)=0 の解を a<2a=2a>2 に分けて分類する。
極値は、0<a<2 では長さ a の区間が 1,0,1 を中心に対称になるときに生じる。値は三角形の面積として、または短い積分で求める。a>2 では中央 a/2 のみが極小点になり、[a/2,a/2][0,1][1,a/2] に分けて積分する。

解答

(1) h(t)=t1 とおくと、F(x)=xx+ah(t)dtである。積分区間の上下端がともに x によって動くので、F(x)=h(x+a)h(x)=x+a1x1 である。

次に F(x)=0 を解く。h(u)=h(v)u1=v1 であり、これは u=v または u+v=2 と同値である。ここで u=x+av=x とする。

まず x+a=x から x=a2 を得る。これはすべての a>0 で解である。

次に x+a+x=2 を考える。点 a0 からの距離の和が 2 であるという条件である。0<a<2 のときは x=1a2,x=1a2 を得る。a=2 のときは、区間 2x0 のすべてで x+2+x=2 となる。a>2 のときは、この方程式に解はない。

したがって、F(x)=0 となる x0<a<2 のとき 1a2,a2,1a2, a=2 のとき 2x0, a>2 のとき a2 である。

(2) 0<a<2 とする。このとき、F(x) の符号は  , + ,  , + の順に変化する。したがって x=1a2,x=1a2 で極小となり、x=a2 で極大となる。

まず x=a/2 のとき、積分区間は [a2,a2] である。0<a<2 なので、この区間では h(t)=1t である。よってF(a2)=20a/2(1t)dt=2[tt22]0a/2=aa24.これが極大値である。

次に x=1a/2 のとき、積分区間は [1a2,1+a2] であり、1 を中心とする長さ a の区間である。この区間では h(t)=t+1 だから、F(1a2)=20a/2udu=a24である。同様に、x=1a/2 のときは 1 を中心とする区間となり、F(1a2)=a24 である。したがって 極大値 aa24(x=a2), 極小値 a24(x=1a2, 1a2)である。

(3) a>2 とする。このとき F(x)=0 となる点は x=a/2 だけであり、符号はそこで負から正に変わる。したがって x=a/2 で極小となる。

このとき積分区間は [a2,a2] である。関数 h(t) は偶関数なので、F(a2)=20a/2t1dt=20a/2t1dtである。a/2>1 より、F(a2)=2{01(1t)dt+1a/2(t1)dt}=2{12+(a28a2+12)}=a24a+2.したがって 極小値 a24a+2(x=a2) である。

総評

絶対値関数を長さ a の窓で積分する問題で、目安時間は25分程度。最大の山場は F(x)=h(x+a)h(x) の零点分類で、x+a=xx+a+x=2 に分けると端点の扱いが明確になる。a=2 では零点が区間になるが、(2),(3) の極値計算では a<2a>2 を別に扱う。面積は折れ線の三角形として見てもよいが、符号変化と積分区間を答案に残すと減点されにくい。

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出典: 北海道大学 2004年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。