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北海道大学 2008年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

αβ0<α<β<2を満たす実数とし,
0x2の範囲で定義された関数f(x)f(x)=(xα)(xβ)とする.

(1) f(x)の最大値をMとする.
f(x)=Mとなるxがちょうど3つあるとき,
実数αβMの値を求めよ.

(2) (1)で求めたαβについて,
f(x)mx=0が異なる3つの解をもつような実数mの値の範囲を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安26

関数方程式・不等式 場合分け、グラフの概形、範囲評価

方針

絶対値の中身は根 α,β をもつ二次式であり,外側の区間では端点,内側の区間では中央が最大候補になる。f(x)=M となる点がちょうど3つあるには,x=0x=2x=(α+β)/2 の3候補の値がすべて最大値にそろう必要がある。後半は x=0 が解でないことを確認してから g(x)=f(x)/x とおき,3つの区間で g(x)=m の解の個数を数える。

解答

(1) f(x)=(xα)(xβ) であり,0<α<β<2 である。

区間 [0,α][β,2] では,(xα)(xβ)0 なので f(x) は下に凸の二次関数そのものである。下に凸の二次関数は区間の内側で最小側に曲がるため,それぞれの区間の最大値は端点で調べればよい。区間 [α,β] では f(x)=(xα)(xβ) であり,これは上に凸の放物線なので,最大値は中央 x=α+β2 でとる。

よって最大値の候補はf(0)=αβ,f(2)=(2α)(2β),f(α+β2)=(βα)24である。f(x)=M となる x がちょうど3つあるためには,この3つの候補がすべて同じ最大値になればよい。

まず αβ=(2α)(2β) より αβ=42α2β+αβ であるから α+β=2 である。

ここで d=βα(d>0) とおくと α=1d2,β=1+d2 である。さらに αβ=f(0)=f(α+β2)=d24 だから (1d2)(1+d2)=d24 すなわち 1d24=d24 である。したがって d2=2 であり,d>0 より d=2 である。

以上よりα=122,β=1+22,M=12である。

最大値をとる3点は x=0,1,2。外側の山と中央の山の高さが一致する。

(2)
(1)の値を用いると (xα)(xβ)=x22x+12 である。また x=0 では f(0)=1/2 であり,f(x)mx=0 の解にはならない。したがって x>0 として f(x)x=m の解の個数を調べればよい。

まず 0<x<α では f(x)=x22x+12 だから f(x)x=x2+12x である。この関数の導関数は 112x2 であり,0<x<α<1/2 では負である。よって f(x)x から 0 まで単調に減少する。したがってこの区間には,m>0 のとき解が1つあり,m0 のとき解はない。

次に α<x<β では f(x)=x2+2x12 だから f(x)x=x+212x である。導関数は 1+12x2 であるから,x=1/2 で増加から減少に変わる。このときの最大値は 12+212(1/2)=22 である。また両端 x=α,β では f(x)=0 である。したがってこの区間では 0<m<22 のとき解を2つもつ。

最後に β<x2 では再び f(x)x=x2+12x である。ここでは x>β>1/2 なので導関数は正であり,β の右側の 0 から f(2)2=1/22=14 まで単調に増加する。したがってこの区間に解をもたないための条件は m>14 である。

異なる3つの解をもつには,左の区間で1つ,中央の区間で2つ,右の区間で0個となればよい。よって条件は m>0,0<m<22,m>14 を同時に満たすことであり,結論は 14<m<22 である。

総評

難度は10段階中7、計算量は10段階中6。試験場での目安は26分で、前期理系の中ではやや重い完答差のつく問題である。採点点は、絶対値付き二次関数の最大候補を3点に絞ること、(2)で f(x)/x の区間ごとの増減と値域を正確に出すことにある。特に m=1/4 では右端 x=2 も解になって4個になり、m=22 では中央で接して2個になるため、両端を除く必要がある。答案では区間 (0,α)(α,β)(β,2] の順に表を作ると、解の個数の数え落としを防げる。

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出典: 北海道大学 2008年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。