方針
解と係数の関係 α+β=−b、αβ=c を使う。c=0 から2解が0でないことを先に示す。(2)では一方の解を他方の r 倍と置き、積と和から補助変数を消去する。
解答
(1)
解と係数の関係より α+β=−b,αβ=c である。ここで c=0 だから αβ=0 である。もし α=0 または β=0 なら積 αβ は0になってしまうので矛盾する。したがって α,β はともに 0 でない である。
(2)
まず βα=r の場合を考える。(1)より β=0 なのでこの比は定義される。また α=0 でもあるから r=0 である。このとき α=rβ である。積の関係から c=αβ=rβ2 なので β2=rc である。
一方,和の関係から −b=α+β=rβ+β=(r+1)β である。両辺を2乗して b2=(r+1)2β2 となる。ここに β2=rc を代入して b2=rc(r+1)2 を得る。 αβ=r の場合も,同じ議論で β=rα と置けば,やはり b2=rc(r+1)2 となる。したがって求める式は b2=rc(r+1)2 である。
和・積・比の3つを対称式へ集めると、どちらの比が r でも同じ式になる。
別解
解法2(対称式で比をまとめる)
方針
α/β=r と β/α=r のどちらの場合でも、2つの比は r と 1/r になる。(α+β)2/(αβ) を展開すれば、2場合を一度に処理できる。
解答
(1)
解と係数の関係よりαβ=c=0である。したがって α と β のどちらも0ではない。
(2)
(1) より2つの比は定義される。仮定のどちらの場合でも{βα,αβ}={r,r1}であり、特に r=0 である。そこでcb2=αβ(α+β)2=βα+2+αβ=r+2+r1=r(r+1)2となる。よってb2=rc(r+1)2である。
総評
難度4,計算量3。解と係数の関係を使う標準問題である。(1)の c=0 は単なる条件ではなく,(2)で比を扱うための土台になっている。r=0 を確認してから r で割ること,α/β=r と β/α=r のどちらでも同じ式になることを明記すると答案が安定する。別解のように対称式で処理すると,2つの場合をまとめて見通せる。目安時間は12分から15分。 採点では、比を使う前に両方の解が0でないことと、したがって r=0 であることを書く。主解答は代入による消去、別解は対称式による一括処理であり、検算にもなる。
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出典: 北海道大学 2006年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。