方針
t=3sinx+cosx=2sin(x+π/6) とおき,t2 を展開して二倍角部分 3sin2x−cos2x を t2−2 に直す。(2)は二次方程式の根を求め,0<x<π における t の値域 −1<t≦2 でふるいにかける。(3)は q(t)=t2+kt−2 とし,q(−1) と q(2) の符号,および k=−1 の端点の場合を分けて,値域内に根があることを示す。
解答
(1) t=3sinx+cosx とおく。まず t2=3sin2x+23sinxcosx+cos2x である。これを 3sin2x+cos2x=1+2sin2x,23sinxcosx=3sin2x と直すと t2=1+2sin2x+3sin2x である。一方,−cos2x=2sin2x−1 だから 3sin2x−cos2x=t2−2 となる。したがって f(x)=t2+kt−2 である。
(2) k=−1/3 のとき,f(x)=0 は t2−31t−2=0 である。これを解くと t=3,t=−32 である。
ここで t=3sinx+cosx=2sin(x+6π) である。0<x<π のとき 6π<x+6π<67π なので −1<t≦2 である。したがって t=−2/3 は値域に入らない。 t=3 より 2sin(x+6π)=3 である。上の範囲で sin(x+π/6)=3/2 となるのは x+6π=3π,32π であるから x=6π,2π である。
(3)
(1)より,方程式 f(x)=0 は q(t)=t2+kt−2=0 と同値である。ただし 0<x<π に対応する t の値域は −1<t≦2 である。
端の値を調べると q(−1)=−k−1,q(2)=2k+2=2(k+1) である。k=−1 のとき,q(−1) と q(2) は異符号である。したがって連続性により,−1<t<2 に q(t)=0 を満たす t が存在する。この t は 0<x<π のある x で実現される。 k=−1 のときは q(t)=t2−t−2=(t−2)(t+1) であり,t=2 が値域に含まれる。実際,t=2 は 2sin(x+6π)=2 すなわち x=π/3 で実現する。
以上より,任意の実数 k に対して,0<x<π の範囲で f(x)=0 は解をもつ。
0<x<π に対応する値域は −1<t≦2。
総評
難度5,計算量4。三角関数を t の二次式に落とし,値域を組み合わせる典型問題である。t=2sin(x+π/6) の値域は −1<t≦2 で,下端が開いている点が重要である。(2)では根を出した後に値域で必ず除外判定を行うこと。(3)では k=−1 のときだけ q(−1) と q(2) が同時に0になるため,t=2 が実現することを別に述べると答案が締まる。20分弱で取りたい。
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出典: 北海道大学 2007年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。