方針
面積と回転体の体積をSn=∫nn+1xexdx,Vn=π∫nn+1x2e2xdxと書く。原始関数から厳密な式を求め,nen と n2e2n で割って主要項を取り出す。最後に2つの極限を組み合わせる。
解答
(1) n は自然数なので,区間 [n,n+1] で xex>0 である。したがってSn=∫nn+1xexdx.部分積分により∫xexdx=(x−1)exだからSn=[(x−1)ex]nn+1=nen+1−(n−1)en=en{n(e−1)+1}.よってnenSn=e−1+n1であり,n→∞limnenSn=e−1.(2) Dn を x 軸のまわりに回転すると,半径 xex の円板を積み重ねた立体になる。したがってVn=π∫nn+1x2e2xdx.部分積分を繰り返すと∫x2e2xdx=e2x(2x2−2x+41)なのでVn=πe2n[e2{2(n+1)2−2n+1+41}−(2n2−2n+41)].両辺を n2e2n で割ると,n の最高次の係数だけが残り,n→∞limn2e2nVn=2π(e2−1).(1)と合わせてn→∞limSn2Vn=(limn→∞nenSn)2limn→∞n2e2nVn=2(e−1)2π(e2−1)=2(e−1)π(e+1).
Dn は幅1の曲線下領域で,回転時の半径は xex。
別解
解法2
方針
積分区間を x=n+u で固定区間 [0,1] へ移す。面積と体積をそれぞれ nen,n2e2n で割ると,被積分関数が直接収束するため主要項を読みやすい。
解答
(1) x=n+u とおくとnenSn=nen1∫nn+1xexdx=∫01(1+nu)eudu.0≦u≦1 で 1+u/n→1 だからn→∞limnenSn=∫01eudu=e−1.(2) 同じ置換によりn2e2nVn=n2e2nπ∫nn+1x2e2xdx=π∫01(1+nu)2e2udu.よってn→∞limn2e2nVn=π∫01e2udu=2π(e2−1).したがって(1)と合わせてn→∞limSn2Vn=2(e−1)2π(e2−1)=2(e−1)π(e+1)である。
総評
難度5,計算量5。面積と回転体積を積分で表すところは標準的で,勝負は極限で主要項を正しく読むことにある。原始関数を最後まで計算する場合,Vn では e2x が現れるため,係数が e2−1 になる点を落としやすい。x=n+u の置換を使うと,主要項の比較が見えやすく計算ミスの検算にもなる。15分から20分で処理したい問題である。
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出典: 北海道大学 2007年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。