方針
4回の出目を順序つきで考え,全体を 通りとする。(1)は「最小値が1でない」つまり4回とも 以上である余事象で数える。(2)は「1が少なくとも1回」と「6が少なくとも1回」の同時条件なので,1が出ない場合と6が出ない場合を包除原理で除く。最小値と最大値の条件を順序の条件と混同しないことが大切である。
解答
(1)
4回の出目は順序を区別すると全部で 通りあり,いずれも同じ確率で起こる。
出る目の最小値が1でないのは,4回とも のいずれかが出る場合である。このような出方は 通りである。したがって,最小値が1である出方は 通りであり,求める確率はである。
(2)
最小値が1で,かつ最大値が6であるためには,4回の出目の中に1が少なくとも1回,6が少なくとも1回含まれればよい。
全体 通りから,1が一度も出ない場合と6が一度も出ない場合を除く。1が一度も出ない出方は 通り,6が一度も出ない出方も,選べる目が の5種類なので 通りである。ただし,1も6も一度も出ない出方,すなわち だけが出る場合を2回除いているので,これを戻す。この出方は 通りである。
したがって条件を満たす出方は 通りであり,確率はである。
別解
解法2(出現位置を直接選ぶ方法)
方針
1が出る位置を先に選び、残りの位置に許される目を数える。(2)では1の位置を固定した後、残りに6が少なくとも1回現れるように数える。包除原理の式を使わず、出現位置の選択として同じ302通りを確認する。
解答
(1)
1が現れる回数を とする。最小値が1であるための条件は である。1が出る 個の位置を選び、残りには の5通りを入れられるから、出方の総数はである。したがって確率はである。
(2)
まず1が出る位置の個数を として固定する。残る 箇所には を入れられるが、その中に6が少なくとも1回必要である。したがって、 のそれぞれについて出方は通りである。よって条件を満たす出方の総数は通りである。したがって確率はである。
総評
難度は10段階中3、計算量は10段階中3。試験場での目安は12分で、確実に得点したい基本問題である。採点点は、4回の試行を順序つきの 通りとして扱い、(2)で包除原理を正しく使うことである。「最小値が1」は1が1回だけ出るという意味ではなく、少なくとも1回出ればよい点に注意する。短い問題ほど、余事象として何を数えているかを一文で明示すると答案の信頼性が上がる。