方針
漸化式 は余弦の倍角公式そのものである。まず帰納法で を得る。(2) では 、 のとき、角が最終的に の整数倍または に落ち着くことを見る。(3) では とし、十分大きい で角の係数を10で割った余りが と循環するため、余弦が少なくとも2つの異なる値を繰り返すことを示す。
解答
(1)
倍角公式 を用いる。 では である。
いま と仮定すると、漸化式よりである。したがって帰納法により である。
(2)
まず の場合を考える。(1)より である。 なら は の整数倍なので である。よって である。
次に の場合を考える。このとき である。 では、 は3で割ると1または2を交互に余りとして持つので、角は の整数倍を除いて である。どちらも余弦は である。したがって である。
(3)
とする。(1)より である。 とすると、 を10で割った余りは と周期的に現れる。
したがって は、十分大きい についてを周期的にとる。このうちであるから、結局 という2つの値を交互に取る。
この2つは異なる値である。たとえば なので である。したがって数列 は1つの値に収束しない。よって発散する。
総評
倍角公式で漸化式をほどき、角の周期性で極限を判定する問題である。目安時間は18分。(1) の式は であり、初項とのずれを間違えやすい。(2) では十分大きい で角がどう固定されるかを見る。(3) は「発散」を示すために、異なる値を取る2つの部分列を明示するのが重要で、法5だけでなく余弦の周期を考えて法10の余りとして整理すると符号まで確認しやすい。