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北海道大学 2010年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

正の実数 rπ2<θ<π2を満たす実数 θ に対して、a0=rcosθ, b0=r とおく。数列 {an},{bn}an=an1+bn12,bn=anbn1(n=1,2,3,)により定める。

(1) a1b1,a2b2θ で表せ。

(2) anbnn,θ で表せ。

(3) θ0 のときlimnan=limnbn=rsinθθを示せ。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安26

数列三角関数 漸化式の変形三角比の利用極限計算

方針

半角公式を使って最初の2段を計算し,an/bn が角度を半分にしていく形であることを帰納的に示す。極限では bn を余弦の積で表し,倍角公式を繰り返してその積を sinθ と結びつける。最後は標準極限 sinx/x1 を用いる。

解答

(1)

まず a1,b1 を計算する。定義よりa1=a0+b02=rcosθ+r2=r1+cosθ2.半角公式 1+cosθ2=cos2θ2 を用いると a1=rcos2θ2. またb1=a1b0=r2cos2θ2=rcosθ2である。ここで π/2<θ<π/2 だから cos(θ/2)>0 である。よって a1b1= cosθ2 . 同様に,a2a2=a1+b12=rcos2(θ/2)+rcos(θ/2)2=rcosθ21+cos(θ/2)2である。したがって a2=rcosθ2cos2θ4. またb2=a2b1=r2cos2θ2cos2θ4=rcosθ2cosθ4.よって a2b2= cosθ4 .(2)

一般に an1bn1=cosϕ と書けるとする。このときan=an1+bn12=bn11+an1bn12=bn11+cosϕ2=bn1cos2ϕ2.さらに bn=anbn1=bn1cosϕ2 である。したがって anbn=cosϕ2. (1) の結果から帰納的に anbn=cosθ2n である。

(3)

(2)の計算からbn=bn1cosθ2nである。そこでCn=cosθ2cosθ4cosθ2nとおくと、bn=rCn である。

漸化式を1回進めるたび、余弦に現れる角が半分になる。

倍角公式を n 回繰り返すとsinθ=2nsinθ2nCn.θ0 よりCn=sinθ2nsin(θ/2n).したがってbn=rsinθθθ/2nsin(θ/2n).limz0sinzz=1を用いるとlimnbn=rsinθθ.またan=bncosθ2n,cosθ2n1であるからlimnan=limnbn=rsinθθ.

総評

難度は10段階中7、計算量は10段階中6。試験場での目安は26分で、位置づけは標準的な完答対象である。主な採点点は、比の漸化式を半角公式に帰着し、余弦の連続積を正弦で表すこと。注意点は、積記号を使わず、半角公式を繰り返した形で処理すること。

補足。この漸化式は見た目は平均と平方根だが,比の変化だけを見ると半角公式そのものになる。an/bn だけでなく bn の積表示まで持っていくと,倍角公式によって積が一気に処理できる。π/2<θ<π/2 の範囲では途中の余弦が正なので,平方根を外すときの符号も問題にならない。

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出典: 北海道大学 2010年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。