方針
(1) は両辺の差を1変数関数と見て、導関数の符号から t=1 が最小点であることを示す。(2)では(1)を正の2数に対する重み付き不等式へ読み替え、まず b,c、次に a,b+c の重みで2段階に適用する。指数が最終的に xayb へそろうことと、等号条件 x=y=1 まで確認する。
解答
(1) 両辺の差をϕ(t)=btb+c+c−(b+c)tbとおく。微分すると、ϕ′(t)=b(b+c)tb+c−1−b(b+c)tb−1=b(b+c)tb−1(tc−1).t>0 では b(b+c)tb−1>0 である。したがって ϕ′(t) は 0<t<1 で負、t>1 で正となる。よって ϕ(t) は t=1 で最小となり、ϕ(1)=0.以上からbtb+c+c≧(b+c)tbが成り立つ。等号は t=1 のときである。
(2) まず(1)を正の2数 U,V に使える形へ直す。VU=tb+cとなる正の t を取り、(1)に V を掛けると、bU+cV≧(b+c)Ub+cbVb+cc.(*)(∗) に U=ya+b+c、V=1 を代入して、bya+b+c+c≧(b+c)yb+cb(a+b+c).(1)次に、重みを a と b+c に替えた (∗) を、U=xa+b+c,V=yb+cb(a+b+c)へ適用する。すると、axa+b+c+(b+c)yb+cb(a+b+c)≧(a+b+c)(xa+b+c)a+b+ca(yb+cb(a+b+c))a+b+cb+c=(a+b+c)xayb.(2)(1)、(2)を合わせて、axa+b+c+bya+b+c+c≧(a+b+c)xaybを得る。
(1) の等号には ya+b+c=1、(2)の等号にはxa+b+c=yb+cb(a+b+c)が必要である。x,y>0 なので、両方が同時に成立する条件はx=y=1である。
総評
難度6、計算量5。目安時間は22分。(1)の導関数の符号表と最小値0の確認が基本で、(2)は同じ不等式を b,c、a,b+c の順に2回使う構成が核心である。指数 b(a+b+c)/(b+c) を途中で落とさず、右辺が xayb へそろう計算を書く。等号は各段階で同時に成立する x=y=1 である。
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出典: 北海道大学 2013年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。