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北海道大学 2022年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

以下の問いに答えよ。

(1) 連立不等式x2,2xxyx2の表す領域をxy平面上に図示せよ。
ただし,自然対数の底e2<e<3をみたすことを用いてよい。

(2) a>0に対して,連立不等式2x6,(xy2x)(xaxy)0
表すxy平面上の領域の面積をS(a)とする。
S(a)を最小にするaの値を求めよ。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

指数・対数図形と方程式積分 グラフの概形、範囲評価、面積計算

方針

x2 では x>1 なので、2xxyx2 は対数を取って xlog2logxy2 に直せる。関数 g(x)=xlog2logx の増減を調べ、g(2)=g(4)=22<e<3 から図示範囲を決める。(2) は xy2xxa の間にある条件なので、面積を S(a)=26ag(x)dx と表し、水平線 y=a を動かしたときの面積変化から最小の a を決める。

解答

(1) x2 では x>1 であるから、xyy について単調増加である。よって 2xxyx2 の対数を取ると xlog2ylogx2logx となる。したがって xlog2logxy2 である。 g(x)=xlog2logx とおく。微分すると g(x)=log2logx1(logx)2 である。したがって g(x)0<x<e で減少し、x>e で増加する。ここで 2<e<3 なので、x2 では x=e で最小になる。

また g(2)=2log2log2=2,g(4)=4log2log4=2 である。ge より右で増加するので、x>4 では g(x)>2 となる。したがって g(x)2 となるのは 2x4 である。

よって求める領域は 2x4,xlog2logxy2 である。図では、直線 y=2 と曲線 y=g(x) に挟まれた部分で、両端は (2,2),(4,2)、曲線は x=e で最も低くなる。

(2) 2x6 では x>1 である。したがって (xy2x)(xaxy)0 は、xy2xxa の間にあることを表す。対数を取ると、これは yg(x)=xlog2logxa の間にあることと同値である。よって面積は S(a)=26ag(x)dx である。

(1) で調べたように、g(x)2 となるのは 2x4 であり、その長さは 2 である。また 4x6 では g(x)2 であり、その長さも 2 である。 a を少し増やすと、g(x)<a である部分の縦の距離は増え、g(x)>a である部分の縦の距離は減る。したがって S(a) が最小となるのは、g(x)<a となる x の長さと、g(x)>a となる x の長さが釣り合う位置である。 a=2 のとき、g(x)2 の部分と g(x)2 の部分はどちらも長さ 2 である。さらに、a<2 では g(x)<a となる部分は (2,4) の中の一部に限られるので長さは 2 より短く、S(a)a を増やすと小さくなる。a>2 では g(x)<a となる部分の長さが 2 より長くなり、S(a)a を増やすと大きくなる。

したがって S(a) を最小にする値は a=2 である。

別解

別解(領域図と三角不等式による面積差の比較)

方針

(1) の曲線と直線を実際に図示する。(2) は中央値の一般論を使わず、S(a)S(2) を長さ2の2区間に分け、逆三角不等式で直接非負と示す。

解答

(1)
x2 では x>1 なので、対数を取ってxlog2logxy2を得る。g(x)=xlog2/logx と置けばg(x)=log2logx1(logx)2.よって gx=e まで減少し、その後増加する。また g(2)=g(4)=2 だから、領域は2x4,g(x)y2である。

(2)
面積はS(a)=26ag(x)dxである。(1) よりg(x)2(2x4),g(x)2(4x6).(1)まず a>2 とする。[2,4] ではag(x)2g(x)=a2.一方、[4,6] では逆三角不等式からag(x)2g(x)(a2).両区間の長さはともに2だから、積分してS(a)S(2)2(a2)2(a2)=0.0<a<2 のときは、(1) の2区間の役割を入れ替える。同様にS(a)S(2)2(2a)2(2a)=0.a2 なら、連続な曲線 g2a の間に入る区間で逆三角不等式が真に厳しくなるため S(a)>S(2) である。したがって最小にする値はa=2である。

総評

指数不等式を対数で領域に直し、面積を絶対値積分として読む問題。目安時間は25〜32分。x>1 なので対数後も不等号の向きは変わらず、g(x) の符号は x=e を境に変わる。面積最小化は水平線 y=a との縦距離の総和であり、中央値の考え方と面積差の直接比較が独立な2解法になる。公式講評では log2/logx の誤変形や x<elogx<0 とする誤答が挙げられた。領域図を先に正確に描き、[2,4][4,6] が同じ長さであることを使う。

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出典: 北海道大学 2022年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。