Evolton

北海道大学 2014年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

2つの放物線C1:y=x2+32,C2:y=(xa)2+a(a>0)がある。
P1 (p,p2+32)におけるC1の接線をl1とする。

(1) C1C2が共有点を持たないためのaに関する条件を求めよ。

(2) l1と平行なC2の接線l2の方程式と,l2C2の接点P2の座標を
apを用いて表せ。

(3) C1C2が共有点を持たないとする。
(2)で求めたP2P1を結ぶ線分がl1と垂直になるとき,pを求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安22

微分図形と方程式 判別式接線・法線、計算整理

方針

(1) は共有点の x 座標が満たす2次方程式を作り、共有点を持たないことを判別式が負であることに言い換える。(2) は C1 の接線の傾き 2pC2 の接線の傾きを一致させて接点を決め、点傾き式で接線を書く。(3) は P1P2l1 と垂直である条件を、傾きの積または方向ベクトルの内積で立てる。最後に (1) の条件 a>1 を使い、因数分解後に余分な2次因子が実数解を持たないことまで確認する。

解答

(1)

共有点の x 座標は x2+32=(xa)2+a を満たす。右辺を展開して左辺へ移すと x2+32=x22ax+a2+a より 2x22ax+a2+a32=0 である。したがって、共有点を持つかどうかはこの2次方程式が実数解を持つかどうかで決まる。

判別式を D とするとD=(2a)242(a2+a32)=4a28a28a+12=4(a2+2a3)=4(a+3)(a1)である。問題の条件より a>0 であり、このとき a+3>0 である。共有点を持たないためには D<0 が必要十分なので 4(a+3)(a1)<0 すなわち a>1 である。なお a=1 では接するので、共有点を持たない条件には含まれない。

(2) C1:y=x2+3/2 の導関数は y=2x である。したがって点 P1 における接線 l1 の傾きは 2p である。

一方、C2:y=(xa)2+ax=u における接線の傾きは 2(ua) である。l2l1 と平行であるためには 2(ua)=2p であればよいから u=ap である。よって接点 P2P2=(ap, (apa)2+a)=(ap, p2+a) である。

接線 l2 は、点 (ap,p2+a) を通り傾き 2p の直線なので y(p2+a)=2p{x(ap)} である。整理して l2:y=2px+2app2+a を得る。

(3)

(1) より、この設問では a>1 である。P1P2 の座標差はP1P2=(app, p2+a(p2+32))=(a2p, 2p2+a32)である。接線 l1 の方向ベクトルは (1,2p) と取れる。したがって P1P2l1 と垂直である条件は、内積が0であること、すなわち (a2p)2p(2p2+a32)=0 である。展開すると a2p4p32ap+3p=0 であり 4p3+(2a1)pa=0 を得る。

左辺を因数分解すると 4p3+(2a1)pa=(2p1)(2p2+p+a) である。ここで a>1 だから、2次方程式 2p2+p+a=0 の判別式は 18a<0 であり、実数解を持たない。よって残る可能性は 2p1=0 だけである。したがって p=12 である。実際、この値は上で得た垂直条件を満たす。

総評

難度6、計算量5。目安時間は22分。放物線の共有点、接線、垂直条件を順に式へ翻訳する標準的な微分・図形問題である。(1) では判別式が0のときは接点を持つため、条件を D<0 とする点が採点上重要である。(2) は接線の傾きだけでなく接点座標まで正確に出す。(3) は傾きで処理してもよいが、内積で書くと p=0 や垂直線の場合の心配を避けやすい。最後に a>1 を使って2次因子を除外する確認を落とさないこと。

冊子PDFで見る北大の微分の問題で問題集を作る

出典: 北海道大学 2014年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。