放物線 y=x2 の接線を、接点の x 座標 u を用いて y=2ux−u2 と表す。点 P を通る条件は u の二次方程式になるので、判別式を因数分解して異なる2接線の存在を保証する。2接点を t−s,t+s と対称に置き、放物線と各接線の差が平方になることを使って、2つの表示積分から面積を求める。
解答
(1) 放物線 y=x2 上の x 座標 u における接線はy=2ux−u2である。この接線が P(t,t3−8t2+15t−56) を通る条件はu2−2tu+t3−8t2+15t−56=0である。
この二次方程式の判別式を D とすると、4D=t2−(t3−8t2+15t−56)=(8−t)(t2−t+7)である。0≦t<8 では 8−t>0 であり、t2−t+7=(t−21)2+427>0だから D>0 である。よって点 P から放物線へ異なる2本の接線が引ける。
(2) 2つの接点の x 座標を α,β とする。解と係数の関係より α+β=2t であるから、α=t−s,β=t+sと表せる。ただしs2=(8−t)(t2−t+7)である。
左側と右側の接線は、それぞれ y=2αx−α2、y=2βx−β2 である。放物線との差はx2−(2αx−α2)=(x−α)2,x2−(2βx−β2)=(x−β)2となる。2接線の交点 P の x 座標は t なので、囲まれる面積はS(t)=∫αt(x−α)2dx+∫tβ(x−β)2dx=3(t−α)3+3(β−t)3=32s3.したがってS(t)=32{(8−t)(t2−t+7)}3/2.接線と面積を取る2区間の位置関係は次の模式図のようになる。
総評
難度7、計算量6。目安時間は25分。接点を u とした接線表示と、判別式 (8−t)(t2−t+7)>0 の確認が前半の得点源である。後半は2接点の平均が t になる対称性と、放物線と接線の差が平方になることを利用する。図の左右2領域に対応する積分を分け、判別式の平方根と面積の 3/2 乗を混同しないこと。