方針
条件より は相異なる整数根を用いて と表せる。定数項は であり、 が素数であることから、根の絶対値は1つだけが 、残りはすべて1に限られる。相異なる整数根なので、絶対値1の根は と の高々2個しか使えない。あとは または と、 を組み合わせ、符号条件 を満たすものだけを列挙して確認する。
解答
の相異なる整数解を とする。 の係数が1であるから、 は と表せる。したがって である。条件より である。
ここで は素数である。また なので、どの根も0ではない。したがって、整数 の絶対値の積は である。よって根のうち1つだけが絶対値 をもち、残りの根はすべて絶対値1でなければならない。
絶対値1の整数は だけである。さらに根は相異なるので、 も もそれぞれ高々1回しか使えない。したがって、根の集合は に、必要に応じて を加えたものに限られる。よって である。
以下、符号条件 を満たすものを列挙する。
1次の場合。
根が のときは であり、 なので不適である。根が のときは であり、 なので適する。
2次の場合。
根は、絶対値 の根1つと、 または のどちらかである。符号を調べると、適するものは と である。実際、これらから が得られ、どちらも定数項は である。他の組合せでは定数項が になる。
3次の場合。
根は、絶対値 の根1つと、 の両方である。根を とすると であり、定数項は なので適する。一方、根を とすると定数項は になり不適である。
以上より、求める多項式は である。これらはいずれも整数係数のモニック多項式で、定数項が であり、相異なる整数解を持つので条件をすべて満たす。
総評
難度6、計算量4。目安時間は18分。素数の定数項が整数根の積を強く制限することを使う問題である。最初に と置き、 を書けるかが入口である。根の絶対値は が1つ、残りは1だけという判断のあと、相異なる根という条件から を重複使用できない点に注意する。列挙では符号条件で半分が落ちるため、最後に各候補の定数項を確認すると漏れを防げる。