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北海道大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

三角形ABCについてAB=1,AC=2,BC=6が成立しているとする。三角形ABCの外接円の中心をOとし,
直線AOと外接円とのA以外の交点をPとする。

(1) ABACの内積を求めよ。

(2) AP=sAB+tAC
成り立つような実数s,tを求めよ。

(3) 直線APと直線BCの交点をDとするとき,
線分ADの長さを求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安16

ベクトル図形と方程式 内積の利用ベクトル成分計算図形的解釈

方針

(1) は余弦定理をベクトルの内積の形で使う。(2)ではAPが外接円の直径であることから、ABPACPが直角になる。これをABBP=0ACCP=0に直し、AP=sAB+tACの係数を求める。(3)はDをAP上の点としてλAP、かつBC上の点として(1μ)AB+μACと表し、係数比較でAD/APの比を決める。

解答

(1) AB=u,AC=v とおく。条件よりu=1,v=2,BC=vu=6である。したがって vu2=v2+u22uv より 6=4+12uv である。よって ABAC=uv=12 である。

(2)
O は外接円の中心で、直線 AO と外接円とのもう1つの交点が P である。したがって AP は外接円の直径である。よって円周角の性質から ABP=90,ACP=90 である。 AP=su+tv とおく。まずBP=APAB=(s1)u+tvであり、uBP=0 だから (s1)u2+tuv=0 すなわち s112t=0 である。したがって s12t=1 を得る。

同様にCP=APAC=su+(t1)vであり、vCP=0 だから suv+(t1)v2=0 である。よって 12s+4t=4 を得る。

連立方程式 s12t=1,12s+4t=4 を解くと s=85,t=65 である。

(3)
D は直線 AP 上にあるので、ある実数 λ を用いてAD=λAP=λ(85u+65v)と書ける。

一方、点 D は直線 BC 上にあるので、ある実数 μ を用いてAD=AB+μBC=u+μ(vu)=(1μ)u+μvと書ける。u,v は一次独立なので係数を比較して 85λ=1μ,65λ=μ である。2式を加えると 145λ=1 となるから λ=514 である。

次に AP の長さを求める。AP=85u+65v だからAP2=(85)2u2+28565uv+(65)2v2=6425+24825(12)+36254=325である。したがって AD=λAP=514325=2107 である。

別解

解法2(座標を置いて外心を求める)

方針

Aを原点、ABをx軸上に置く。(1)の内積からCの座標を決め、垂直二等分線の交点として外心Oを求める。PはAの対蹠点なのでP=2Oであり、あとは座標比較と2直線の交点計算でs,tとADを得る。

解答

(1)
A=(0,0),B=(1,0) と置く。C=(u,v) とするとu2+v2=4,(u1)2+v2=6である。差を取ると u=1/2 であり、上半平面に C を取ればC=(12,152)となる。したがってABAC=(1,0)(12,152)=12である。

(2)
AB の垂直二等分線から、外心を O=(1/2,w) と置ける。OA=OC より14+w2=(1)2+(152w)2であり、これを解くと w=315/10 である。点 PA の対蹠点なのでP=2O=(1,3155)である。AP=sAB+tAC の成分を比較するとst2=1,152t=3155だからs=85,t=65を得る。

(3)
直線 AP 上の点を λP、直線 BC 上の点を (1μ)B+μC と表す。交点 D ではλ(1,3155)=(13μ2,152μ)である。第2成分から μ=6λ/5、第1成分へ代入して λ=5/14 を得る。さらにAP2=1+(3155)2=325だからAD=514AP=514325=2107である。

総評

外接円の直径から直角条件を作り、ベクトルの係数比較で解く問題。目安時間は16分。(2)ではAPが直径であることを見落とすと計算の出発点が作りにくい。直角条件をBとCの2か所で立てると、s,tは連立一次方程式で決まる。(3)はDをAP上とBC上の2通りに表し、係数比較でAD:APを出すのが最短である。最後のAPの長さは内積1/2を必ず含めて計算する。

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出典: 北海道大学 2020年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。