問題
座標平面上の2点,を通る直線を考える。
(1) 上にある格子点の座標をすべて求めよ。ただし,格子点とはその点の座標と座標がともに整数であるような点のことである。
(2) 上の格子点のうち,原点との距離が最小となる点をとする。また,上の以外の格子点のうち,原点との距離が最小となる点をとする。さらに,の座標との座標をそれぞれ座標と座標とする点をとする。三角形の内部および周上にある格子点の個数を求めよ。
方針
解法1
(1)は直線をと直し、一次不定方程式の整数解を求める。(2)では一般解を距離の2乗に代入し、整数mで最小・次小となる点A,Bを決める。三角形ABCは斜辺ABが元の直線、BCが水平、ACが垂直な直角三角形になるので、格子点はx座標ごとに下端の整数を切り上げて数える。別解として、A,B,Cが格子点であることからPickの定理で内部点と境界点を分けて総数を求めることもできる。
解法2(一次不定方程式とPickの定理)
拡張された互除法の等式から格子点の一般形を直ちに作る。原点からの距離は隣り合う候補を比較してA,Bを決める。三角形の面積と各辺上の格子点数を求め、Pickの定理から内部点と境界点の総数を出す。
解答
解法1
(1)
2点 , を通る直線は、切片の形で と表せる。したがって である。
格子点を求めるには、この一次不定方程式の整数解を求めればよい。9を法として見ると であり、 だから である。 より である。よって と書ける。これを に代入すると である。したがって求める格子点は である。
(2)
(1)の格子点と原点との距離の2乗は である。展開すると である。この二次式の軸は であり、 にある。したがって整数 で最小となる候補は と である。
実際に値を比べると であるから、最小となる点は である。また次に小さいのは の点で、 である。したがって問題文の定義より である。
三角形 は、 が水平、 が垂直である。斜辺 はもとの直線 上にあるので、三角形内および周上の点は をみたす。
整数 を と動かして数える。各 に対して、整数 の個数は である。順に書くと である。したがって求める格子点の個数は である。
別解。最後の数え上げはPickの定理でも確認できる。三角形 は底辺 、高さ の直角三角形なので面積は である。境界上の格子点数は、 では 個、 では10個、 では17個であり、頂点の重複を引くと 個である。Pickの定理より内部の格子点数は であるから、内部および周上の格子点数は である。
解法2(一次不定方程式とPickの定理)
(1)
直線の方程式は
である。 だから は1つの整数解である。任意の整数 に対して
も解となる。逆に、2つの整数解の差は を満たし、 は互いに素なので と書ける。したがってこれがすべての格子点である。
(2)
原点からの距離の2乗は
である。軸は なので、最小候補は である。値はそれぞれ であり、さらに外側の整数では増加する。よって
である。
三角形 は直角三角形で、その面積は
である。線分 の座標差は で互いに素だから、 上の格子点は両端の2個だけである。 上は10個、 上は17個なので、境界上の格子点数 は
である。内部の格子点数を とすると、Pickの定理より
だから である。したがって内部および周上の格子点は
個である。