方針
(1) (2)は文系第3問と同じく、最大公約数を共通素因数の条件として数える。(3)では最小公倍数が20になるためには、すべての出目が20の約数である必要がある。さいころで使える約数は1,2,4,5であり、なので、4が少なくとも1回、5が少なくとも1回出る条件を包除で数える。
解答
(1)
最大公約数が3となるには、すべての出目が3の倍数である必要がある。さいころの目で3の倍数は である。ただし、すべての出目が6なら最大公約数は6になるので除く必要がある。
したがって条件をみたす出方は 通りである。全体は 通りだから、求める確率は である。
(2)
最大公約数が1でない場合を余事象として数える。共通の素因数は2,3,5のいずれかである。
すべての出目が2の倍数である出方は、各回が の3通りなので 通りである。すべての出目が3の倍数である出方は、各回が の2通りなので 通りである。すべての出目が5の倍数である出方は、すべて5の1通りである。
2の倍数と3の倍数の重なりは、すべて6である1通りである。5は2や3の倍数と重ならないので、最大公約数が1でない出方は 通りである。よって最大公約数が1となる確率は である。
(3)
最小公倍数が20となるには、まずすべての出目が20の約数でなければならない。さいころの目の中で20の約数であるものは である。
さらに、最小公倍数が20になるには、素因数分解 の と が両方現れる必要がある。上の4種類の出目の中で を含むのは4だけであり、5を含むのは5だけである。したがって、4が少なくとも1回、5が少なくとも1回出ることが必要十分である。
出目を に限ると全体は 通りである。このうち4が出ないものは 通り、5が出ないものも 通りである。4も5も出ないものは だけなので 通りである。包除により条件をみたす出方は 通りである。
したがって求める確率は である。
別解
解法2(最大公約数の分割と最初の特別な目)
方針
(1) (2)は最大公約数2〜6の出方を互いに重ならない組へ分ける。(3)は4と5のうち最初に現れる方の位置を固定する。その位置より前は1,2だけで、後ろには反対側の目が少なくとも1回必要になるため、位置ごとの和として数えられる。
解答
(1)
最大公約数が3である出方は、各回が のいずれかで、すべて6ではない出方である。したがって確率はである。
(2)
最大公約数が2である出方は、各回が のいずれかで、すべて4とすべて6を除いた 通りである。最大公約数が3,4,5,6である出方は、それぞれ通りである。これらは互いに重ならないから、最大公約数が1でない出方は合計 通りである。よって求める確率はとなる。
(3)
最小公倍数が20であるための必要十分条件は、すべての目が のいずれかで、4と5が少なくとも1回ずつ現れることである。
4と5のうち、最初に現れる位置を とする 。それより前の 回は の2通り、 回目は4か5の2通りである。残る 回は の4通りから選ぶが、 回目と反対の目を少なくとも1回含まなければならないので、その数はである。したがって条件をみたす出方は通りである。等比数列の和を用いるとだから、出方の総数はとなる。よって確率はである。
総評
最大公約数と最小公倍数を素因数条件で読む確率問題。目安時間は14分。(1)(2)は文系と同じ包除で、重なりが「すべて6」の1通りだけになる点を確認する。(3)は最小公倍数20という条件を、出目を1,2,4,5に制限したうえで4と5の出現を要求する形に言い換えるのが核心である。少なくとも1回の条件は包除で処理すると式が明確になる。