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北海道大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

nを2以上の自然数とする。1個のさいころを続けてn回投げる試行を行い,
出た目を順にX1,X2,,Xnとする。

(1) X1,X2,,Xnの最大公約数が3となる確率をnの式で表せ。

(2) X1,X2,,Xnの最大公約数が1となる確率をnの式で表せ。

(3) X1,X2,,Xnの最小公倍数が20となる確率をnの式で表せ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安14

確率整数 数え上げ、余事象、包除原理

方針

(1) (2)は文系第3問と同じく、最大公約数を共通素因数の条件として数える。(3)では最小公倍数が20になるためには、すべての出目が20の約数である必要がある。さいころで使える約数は1,2,4,5であり、20=45なので、4が少なくとも1回、5が少なくとも1回出る条件を包除で数える。

解答

(1)
最大公約数が3となるには、すべての出目が3の倍数である必要がある。さいころの目で3の倍数は 3,6 である。ただし、すべての出目が6なら最大公約数は6になるので除く必要がある。

したがって条件をみたす出方は 2n1 通りである。全体は 6n 通りだから、求める確率は 2n16n である。

(2)
最大公約数が1でない場合を余事象として数える。共通の素因数は2,3,5のいずれかである。

すべての出目が2の倍数である出方は、各回が 2,4,6 の3通りなので 3n 通りである。すべての出目が3の倍数である出方は、各回が 3,6 の2通りなので 2n 通りである。すべての出目が5の倍数である出方は、すべて5の1通りである。

2の倍数と3の倍数の重なりは、すべて6である1通りである。5は2や3の倍数と重ならないので、最大公約数が1でない出方は 3n+2n+11=3n+2n 通りである。よって最大公約数が1となる確率は 6n3n2n6n である。

(3)
最小公倍数が20となるには、まずすべての出目が20の約数でなければならない。さいころの目の中で20の約数であるものは 1,2,4,5 である。

さらに、最小公倍数が20になるには、素因数分解 20=225225 が両方現れる必要がある。上の4種類の出目の中で 22 を含むのは4だけであり、5を含むのは5だけである。したがって、4が少なくとも1回、5が少なくとも1回出ることが必要十分である。

出目を 1,2,4,5 に限ると全体は 4n 通りである。このうち4が出ないものは 3n 通り、5が出ないものも 3n 通りである。4も5も出ないものは 1,2 だけなので 2n 通りである。包除により条件をみたす出方は 4n23n+2n 通りである。

したがって求める確率は 4n23n+2n6n である。

別解

解法2(最大公約数の分割と最初の特別な目)

方針

(1) (2)は最大公約数2〜6の出方を互いに重ならない組へ分ける。(3)は4と5のうち最初に現れる方の位置を固定する。その位置より前は1,2だけで、後ろには反対側の目が少なくとも1回必要になるため、位置ごとの和として数えられる。

解答

(1)
最大公約数が3である出方は、各回が 3,6 のいずれかで、すべて6ではない出方である。したがって確率は2n16nである。

(2)
最大公約数が2である出方は、各回が 2,4,6 のいずれかで、すべて4とすべて6を除いた 3n2 通りである。最大公約数が3,4,5,6である出方は、それぞれ2n1,1,1,1通りである。これらは互いに重ならないから、最大公約数が1でない出方は合計 3n+2n 通りである。よって求める確率は6n3n2n6nとなる。

(3)
最小公倍数が20であるための必要十分条件は、すべての目が 1,2,4,5 のいずれかで、4と5が少なくとも1回ずつ現れることである。

4と5のうち、最初に現れる位置を j とする (1jn1)。それより前の j1 回は 1,2 の2通り、j 回目は4か5の2通りである。残る nj 回は 1,2,4,5 の4通りから選ぶが、j 回目と反対の目を少なくとも1回含まなければならないので、その数は4nj3njである。したがって条件をみたす出方は2j=1n12j1(4nj3nj)通りである。等比数列の和を用いるとj=1n12j14nj=24n12n,j=1n12j13nj=3n32n1だから、出方の総数は4n23n+2nとなる。よって確率は4n23n+2n6nである。

総評

最大公約数と最小公倍数を素因数条件で読む確率問題。目安時間は14分。(1)(2)は文系と同じ包除で、重なりが「すべて6」の1通りだけになる点を確認する。(3)は最小公倍数20という条件を、出目を1,2,4,5に制限したうえで4と5の出現を要求する形に言い換えるのが核心である。少なくとも1回の条件は包除で処理すると式が明確になる。

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出典: 北海道大学 2020年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。