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北海道大学 2022年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

aa1をみたす正の実数とする。xy平面上の点
P1,P2,,Pn,および
Q1,Q2,,Qn,が,
すべての自然数nについてPnPn+1=(1a)PnQn,QnQn+1=(0,an1a)をみたしているとする。また,Pnの座標を(xn,yn)とする。

(1) xn+2a,xn,xn+1で表せ。

(2) x1=0,x2=1のとき,数列{xn}の一般項を求めよ。

(3) y1=a(1a)2,y2y1=1のとき,
数列{yn}の一般項を求めよ。

難易度7/ 10計算量7/ 10目安30

数列ベクトル 漸化式の変形、特性方程式、計算整理

方針

Qn の座標を補助的に置き、Pn+1=aPn+(1a)QnQn+1Qn=(0,an1a) から Qn を消去する。x 座標では非同次項が出ず、特性方程式の解 1,a で一般項を求める。y 座標では an の非同次項が残るので、Can 型の特解を足してから初期条件を代入する。

解答

(1) Qn の座標を (un,vn) とする。条件 PnPn+1=(1a)PnQn より Pn+1=Pn+(1a)(QnPn)=aPn+(1a)Qn である。したがって x 座標について xn+1=axn+(1a)un である。

また、QnQn+1x 成分は 0 なので un+1=un である。よって xn+2=axn+1+(1a)un+1=axn+1+(1a)un である。一方、xn+1=axn+(1a)un から (1a)un=xn+1axn なので、これを代入して xn+2=axn+1+xn+1axn=(a+1)xn+1axn を得る。

(2)
(1) より xn+2=(a+1)xn+1axn である。特性方程式は λ2(a+1)λ+a=0 すなわち (λ1)(λa)=0 である。a1 だから、xn=A+Ban1 と表せる。

初期条件 x1=0x2=1 より A+B=0,A+Ba=1 である。これを解いて B=1a1,A=1a1 となる。したがって xn=an11a1 である。

(3) y 座標について考える。Pn+1=aPn+(1a)Qn より yn+1=ayn+(1a)vn である。また条件から vn+1=vn+an1a である。したがってyn+2=ayn+1+(1a)vn+1=ayn+1+(1a)vn+an=ayn+1+{yn+1ayn}+anである。よって yn+2=(a+1)yn+1ayn+an を得る。

この非同次漸化式の同次部分の解は、(2) と同じく A+Ban1 である。非同次項が an なので、特解を Can とおく。代入すると Can2(a+1)Can1+aCan=an である。両辺に an+2 をかけると C{1a(a+1)+a3}=a2 であり、1a(a+1)+a3=(a1)2(a+1) だから C=a2(a1)2(a+1) である。したがって yn=A+Ban1+a2(a1)2(a+1)an と表せる。

ここでy1=a(1a)2=a(a1)2,y2=y1+1=a(a1)2+1である。これを上の式に代入して整理すると A=0,B=a2(a1)2(a+1) となる。よって yn=a2(a1)2(a+1)(an1+an) である。

別解

別解(階差と1階漸化式への還元)

方針

2階漸化式を特性方程式で解かず、階差へ落とす。xn は等比階差、ynyn+1ayn を新しい数列とみなして2回の等比和で処理する。

解答

(1)
主解法と同様に Qn=(un,vn) と置けばxn+2=(a+1)xn+1axn.(2)
dn=xn+1xn と置くと、(1) よりdn+1=xn+2xn+1=a(xn+1xn)=adn.d1=x2x1=1 だから dn=an1 である。よってxn=x1+j=1n1dj=j=1n1aj1=an11a1.(3)
yn+1=ayn+(1a)vnvn+1vn=an/(1a) から{yn+2ayn+1}{yn+1ayn}=an.zn=yn+1ayn と置く。初期条件よりz1=y2ay1=1+(1a)y1=11a.したがってzn=z1+j=1n1aj=a1n1a.すなわちyn+1=ayn+a1n1a.(1)ここで tn=yn/an1 と置き、(1) を an で割るとtn+1tn=a12n1a.t1=y1=a/(1a)2 だから、等比数列の和を用いてtn=a(1a)2+11aj=1n1a12j=a2(1a)2(a+1)(1+a12n).最後に yn=an1tn を戻してyn=a2(a1)2(a+1)(an1+an)を得る。

総評

点列のベクトル条件から漸化式を作る問題。目安時間は25〜32分。Pn+1=aPn+(1a)Qn と書き換え、Qn を消去するのが入口である。特性方程式と非同次特解による主解法に対し、階差を1階漸化式へ落とす別解は計算の独立検算になる。公式講評では QnQn+1x 成分が0であることを Qn 自体の x 成分が0と誤読する答案や、等比和の計算ミスが指摘されている。ベクトルの意味と添字を各段階で確認する。

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出典: 北海道大学 2022年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。