問題
aはa=1をみたす正の実数とする。xy平面上の点P1,P2,⋯⋯,Pn,⋯⋯およびQ1,Q2,⋯⋯,Qn,⋯⋯が,すべての自然数nについて
PnPn+1=(1−a)PnQn,QnQn+1=(0,1−aa−n)
をみたしているとする。また,Pnの座標を(xn,yn)とする。
(1) xn+2をa,xn,xn+1で表せ。
(2) x1=0,x2=1のとき,数列{xn}の一般項を求めよ。
(3) y1=(1−a)2a,y2−y1=1のとき,数列{yn}の一般項を求めよ。
出典:北海道大学 2022年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第2問
解答
解法1
(1)
Qn の座標を (un,vn) とする。条件 PnPn+1=(1−a)PnQn より Pn+1=Pn+(1−a)(Qn−Pn)=aPn+(1−a)Qn である。したがって x 座標について xn+1=axn+(1−a)un である。
また、QnQn+1 の x 成分は 0 なので un+1=un である。よって xn+2=axn+1+(1−a)un+1=axn+1+(1−a)un である。一方、xn+1=axn+(1−a)un から (1−a)un=xn+1−axn なので、これを代入して xn+2=axn+1+xn+1−axn=(a+1)xn+1−axn を得る。
(2)
(1) より xn+2=(a+1)xn+1−axn である。特性方程式は λ2−(a+1)λ+a=0 すなわち (λ−1)(λ−a)=0 である。a=1 だから、xn=A+Ban−1 と表せる。
初期条件 x1=0、x2=1 より A+B=0,A+Ba=1 である。これを解いて B=a−11,A=−a−11 となる。したがって xn=a−1an−1−1 である。
(3)
y 座標について考える。Pn+1=aPn+(1−a)Qn より yn+1=ayn+(1−a)vn である。また条件から vn+1=vn+1−aa−n である。したがって
yn+2=ayn+1+(1−a)vn+1=ayn+1+(1−a)vn+a−n=ayn+1+{yn+1−ayn}+a−n
である。よって yn+2=(a+1)yn+1−ayn+a−n を得る。
この非同次漸化式の同次部分の解は、(2) と同じく A+Ban−1 である。非同次項が a−n なので、特解を Ca−n とおく。代入すると Ca−n−2−(a+1)Ca−n−1+aCa−n=a−n である。両辺に an+2 をかけると C{1−a(a+1)+a3}=a2 であり、1−a(a+1)+a3=(a−1)2(a+1) だから C=(a−1)2(a+1)a2 である。したがって yn=A+Ban−1+(a−1)2(a+1)a2a−n と表せる。
ここで
y1=(1−a)2a=(a−1)2a,y2=y1+1=(a−1)2a+1
である。これを上の式に代入して整理すると A=0,B=(a−1)2(a+1)a2 となる。よって yn=(a−1)2(a+1)a2(an−1+a−n) である。
別解(階差と1階漸化式への還元)
(1)
主解法と同様に Qn=(un,vn) と置けば
xn+2=(a+1)xn+1−axn.
(2)
dn=xn+1−xn と置くと、(1) より
dn+1=xn+2−xn+1=a(xn+1−xn)=adn.
d1=x2−x1=1 だから dn=an−1 である。よって
xn=x1+j=1∑n−1dj=j=1∑n−1aj−1=a−1an−1−1.
(3)
yn+1=ayn+(1−a)vn と vn+1−vn=a−n/(1−a) から
{yn+2−ayn+1}−{yn+1−ayn}=a−n.
zn=yn+1−ayn と置く。初期条件より
z1=y2−ay1=1+(1−a)y1=1−a1.
したがって
zn=z1+j=1∑n−1a−j=1−aa1−n.
すなわち
yn+1=ayn+1−aa1−n.(1)
ここで tn=yn/an−1 と置き、(1) を an で割ると
tn+1−tn=1−aa1−2n.
t1=y1=a/(1−a)2 だから、等比数列の和を用いて
tn=(1−a)2a+1−a1j=1∑n−1a1−2j=(1−a)2(a+1)a2(1+a1−2n).
最後に yn=an−1tn を戻して
yn=(a−1)2(a+1)a2(an−1+a−n)
を得る。