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北海道大学 2023年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

以下の問いに答えよ。ただし,eは自然対数の底を表す。

(1) kを実数の定数とし,f(x)=xexとおく。
方程式f(x)=kの異なる実数解の個数を求めよ。
ただし,limxf(x)=0を用いてもよい。

(2) xye(x+y)=cをみたす正の実数xyの組がただ1つ存在するときの実数cの値を求めよ。

(3) xye(x+y)=3e4をみたす正の実数xyを考えるとき,
yのとりうる値の最大値とそのときのxの値を求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

指数・対数微分関数 増減表微分による最大最小、範囲評価

方針

(1)f(x)=xex の増減を調べ,x=1 で最大値 1/e をとること,x=0 で0になること,x で0に近づくことを使って解の個数を分類する。(2) は xye(x+y)=(xex)(yey) と分け,正の範囲で各因子が最大 1/e を一意にとることから,ただ1組になるのは最大積の場合だけと見る。(3) は y を固定し,x が存在する条件を xex1/e で判定し,yey3/e3 から最大の y を求める。

解答

(1) f(x)=xex とする。微分すると f(x)=ex(1x) である。ex>0 だから,f(x)x<1 で増加し,x>1 で減少する。また f(1)=1e,f(0)=0,limxf(x)=0 である。さらに x<0 では f(x)<0 であり,x では f(x) である。

以上より,方程式 f(x)=k の異なる実数解の個数はk<01k=010<k<1/e2k=1/e1k>1/e0である。

(2)
正の実数 t に対して,(1)より tet1e であり,等号は t=1 のときだけ成り立つ。したがって正の x,y について xye(x+y)=(xex)(yey)1e2 であり,等号は x=1,y=1 のときだけ成り立つ。

よって,ただ1つの組だけが存在するのは最大値をとる場合であり,c=1e2 である。このとき実際に解は (x,y)=(1,1) の1組だけである。

(3)
条件は (xex)(yey)=3e4 である。y を正の実数として固定する。正の x が存在するためには,xex の最大値が 1/e であることから 3/e4yey1e が必要十分である。すなわち yey3e3 である。

正の範囲で g(y)=yey0<y<1 で増加し,y>1 で減少する。また g(3)=3e3 である。したがって g(y)3/e3 を満たす正の y の最大値は y=3 である。

このとき xex=3/e43/e3=1e であるから,(1)の等号条件より x=1 である。よって y の最大値は 3,そのときの x1 である。

別解

別解(対数を取った関数と基本不等式)

方針

正の範囲では log(xex)=logxx の増減を調べる。最大値と等号条件は基本不等式 logtt1 でも確認する。

解答

(1)
x0 ではf(x)=ex(1x)>0であり,f の値域は (,0] である。したがって k<0 では解が1個,k=0 では x=0 の1個である。

x>0 では f(x)>0 なので対数を取り,g(x)=logf(x)=logxxとおく。するとg(x)=1x1だから,f0<x<1 で増加し,x>1 で減少する。最大値は f(1)=1/e,両端での極限は0である。よって異なる実数解の個数はkk<0k=00<k<1/ek=1/ek>1/e個数11210となる。

(2)
正の実数 t に対する基本不等式logtt1からtete1であり,等号は t=1 のときに限る。したがってxye(x+y)=(xex)(yey)e2,等号は (x,y)=(1,1) のときだけ成り立つ。

0<c<e2 なら,tet=c は (1) により異なる二つの正の解をもち,少なくとも二つの対角解 (t,t) が生じる。c0 または c>e2 では正の解はない。ゆえに解がただ1組存在するのはc=e2のときである。

(3)
xexe1 より,条件を満たすためにはyey=3e4xex3e3.(1)関数 yeyy>1 で狭義に減少し,y=33e3 となる。したがって (1) から y3 であり,最大値は 3 である。

y=3 のとき条件は xex=e1 となるので,等号条件から x=1 である。よってymax=3,x=1.

総評

xex の増減表を3問すべてに使い回す関数問題。目安時間は18分。(1) では負の kk=0,正の k を区別し,x の極限が0でも0には戻らないことを確認する。(2) は積の最大値と等号条件の一意性がポイントである。(3) は y を固定して x の存在条件に変換すると見通しがよく,最大の yyey の減少側で 3/e3 になる点として決まる。 増減表と基本不等式でc=e2および(x,y)=(1,3)が一致した。 増減表と基本不等式でc=e2および(x,y)=(1,3)が一致した。 増減表と基本不等式でc=e2および(x,y)=(1,3)が一致した。

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出典: 北海道大学 2023年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。