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北海道大学 2023年度
理系数学 前期 第3問

問題

以下の問いに答えよ。ただし,は自然対数の底を表す。

(1) を実数の定数とし,とおく。方程式の異なる実数解の個数を求めよ。ただし,を用いてもよい。

(2) をみたす正の実数の組がただ1つ存在するときの実数の値を求めよ。

(3) をみたす正の実数を考えるとき,のとりうる値の最大値とそのときのの値を求めよ。

出典:北海道大学 2023年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第3問

方針

解法1(標準解法)

(1) は の増減を調べ, で最大値 をとること, で0になること, で0に近づくことを使って解の個数を分類する。(2) は と分け,正の範囲で各因子が最大 を一意にとることから,ただ1組になるのは最大積の場合だけと見る。(3) は を固定し, が存在する条件を で判定し, から最大の を求める。

別解(対数を取った関数と基本不等式)

正の範囲では の増減を調べる。最大値と等号条件は基本不等式 でも確認する。

解答

解法1(標準解法)

(1)

とする。微分すると である。 だから, で増加し, で減少する。また である。さらに では であり, では である。

以上より,方程式 の異なる実数解の個数は

である。

(2)

正の実数 に対して,(1)より であり,等号は のときだけ成り立つ。したがって正の について であり,等号は のときだけ成り立つ。

よって,ただ1つの組だけが存在するのは最大値をとる場合であり, である。このとき実際に解は の1組だけである。

(3)

条件は である。 を正の実数として固定する。正の が存在するためには, の最大値が であることから が必要十分である。すなわち である。

正の範囲で で増加し, で減少する。また である。したがって を満たす正の の最大値は である。

このとき であるから,(1)の等号条件より である。よって の最大値は ,そのときの である。

別解(対数を取った関数と基本不等式)

(1)

では

であり, の値域は である。したがって では解が1個, では の1個である。

では なので対数を取り,

とおく。すると

だから, で増加し, で減少する。最大値は ,両端での極限は0である。よって異なる実数解の個数は

となる。

(2)

正の実数 に対する基本不等式

から

であり,等号は のときに限る。したがって

等号は のときだけ成り立つ。

なら, は (1) により異なる二つの正の解をもち,少なくとも二つの対角解 が生じる。 または では正の解はない。ゆえに解がただ1組存在するのは

のときである。

(3)

より,条件を満たすためには

関数 で狭義に減少し, となる。したがって (1) から であり,最大値は である。

のとき条件は となるので,等号条件から である。よって