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北海道大学 2023年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

nを2以上の自然数とする。1個のさいころをn回投げて出た目の数を順に
a1,a2,,anとし,Kn=1a1+a1a2++an1an+an6とおく。また,Knのとりうる値の最小値をqnとする。

(1) K3=5となる確率を求めよ。

(2) qnを求めよ。また,Kn=qnとなるためのa1,a2,,anに関する
必要十分条件を求めよ。

(3) nを4以上の自然数とする。Ln=Kn+a44とおき,
Lnのとりうる値の最小値をrnとする。Ln=rnとなる確率pnを求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安16

確率場合の数 数え上げ必要十分条件状態分類

方針

Kn は数直線上で 1 から 6 へ向かう折れ線の長さであり,最小値は三角不等式から 5 である。等号は途中で逆戻りしない場合,つまり 1a1an6 に限られる。(3) では Ln=Kn+a44 なので,最小値をとるにはさらに a4=4 が必要。a4 の左側と右側を非減少列として分け,重複組合せで数える。

解答

(1) K3 は,数直線上で 1a1a2a36 と進む移動距離の合計である。これが最短距離 5 に等しいのは,途中で逆戻りしないとき,すなわち 1a1a2a36 のときである。

このような列は,6種類の目から重複を許して3個を非減少に選ぶ個数に等しい。したがって 6+31C3=8C3=56 通りである。全事象は 63 通りなので,確率は 5663=727 である。

(2)
三角不等式より Kn16=5 である。一方,非減少列を選べば Kn=5 は実現できるので qn=5 である。

等号成立は,数直線上で 1 から 6 へ進む途中に逆戻りがないことと同値である。したがって Kn=qn となるための必要十分条件は 1a1a2an6 である。

(3) Kn5a440 であるから Ln=Kn+a445 である。また,たとえば a1a2a3a4=4a5an を満たす列を取れば Ln=5 が実現できる。よって rn=5 である。 Ln=rn となるためには,Kn=5 かつ a44=0 でなければならない。したがって必要十分条件は1a1a2a3a4=4a5an6である。

初めの3項 a1,a2,a3 は,1,2,3,4 から重複を許して3個を非減少に選ぶので 4+31C3=6C3=20 通りである。残りの n4 項は,4,5,6 から重複を許して n4 個を非減少に選ぶので 3+(n4)1Cn4=n2C2 通りである。

よって条件を満たす列は 20n2C2 通りであり,全事象は 6n 通りである。したがって pn=20n2C26n=10(n2)(n3)6n である。

別解

別解(下降量の恒等式と出現回数)

方針

各移動の下降量の総和を D として Kn=5+2D を導く。最小条件を等式で判定し,非減少列は各出目の出現回数で数える。

解答

両端に a0=1an+1=6 を加え,各差 aj+1aj のうち負のものの絶対値の和を D とする。右向き移動量の総和を U とすればUD=5なのでKn=U+D=5+2D.(*)(1)
K3=5D=0,すなわち a1a2a3 と同値である。各目の出現回数 m1,,m6m1++m6=3,mj0を満たし,逆にこの解から非減少列が一意に決まる。解の個数は8C5=56だから,求める確率は5663=727.(2)
(*) よりqn=5.等号は D=0 のとき,すなわち1a1a2an6のとき,かつそのときに限る。

(3)
(*) を使うとLn=5+2D+a44.したがって最小値は rn=5 であり,等号条件はD=0,a4=4.すなわちa1a2a34a5anである。

初めの3項は 1,2,3,4 の出現回数の和が3となるので6C3=20通りである。後ろの n4 項は 4,5,6 の出現回数の和が n4 となるのでn2C2通りである。全事象は 6n 通りだからpn=20n2C26n=10(n2)(n3)6n.

総評

絶対値和の等号条件と重複組合せを使う確率問題。目安時間は16分。(1)(2) は文系第3問と同じ構造で,数直線上の移動距離として読むと短い。(3) は a4=4 が追加されるため,列を a4 の左と右に分けるのが自然である。左側は4種類から3個,右側は3種類から n4 個を非減少に選ぶ,という分解を明示すると数え落としを防げる。 重複組合せと下降量でpn=10(n2)(n3)/6nが一致した。 重複組合せと下降量でpn=10(n2)(n3)/6nが一致した。 重複組合せと下降量でpn=10(n2)(n3)/6nが一致した。

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出典: 北海道大学 2023年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。