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北海道大学 2023年度
理系数学 前期 第4問

問題

を2以上の自然数とする。1個のさいころを回投げて出た目の数を順にとし,

とおく。また,のとりうる値の最小値をとする。

(1) となる確率を求めよ。

(2) を求めよ。また,となるためのに関する必要十分条件を求めよ。

(3) を4以上の自然数とする。とおき,のとりうる値の最小値をとする。となる確率を求めよ。

出典:北海道大学 2023年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第4問

方針

解法1(標準解法)

は数直線上で から へ向かう折れ線の長さであり,最小値は三角不等式から である。等号は途中で逆戻りしない場合,つまり に限られる。(3) では なので,最小値をとるにはさらに が必要。 の左側と右側を非減少列として分け,重複組合せで数える。

別解(下降量の恒等式と出現回数)

各移動の下降量の総和を として を導く。最小条件を等式で判定し,非減少列は各出目の出現回数で数える。

解答

解法1(標準解法)

(1)

は,数直線上で と進む移動距離の合計である。これが最短距離 に等しいのは,途中で逆戻りしないとき,すなわち のときである。

このような列は,6種類の目から重複を許して3個を非減少に選ぶ個数に等しい。したがって 通りである。全事象は 通りなので,確率は である。

(2)

三角不等式より である。一方,非減少列を選べば は実現できるので である。

等号成立は,数直線上で から へ進む途中に逆戻りがないことと同値である。したがって となるための必要十分条件は である。

(3)

であるから である。また,たとえば を満たす列を取れば が実現できる。よって である。 となるためには, かつ でなければならない。したがって必要十分条件は

である。

初めの3項 は, から重複を許して3個を非減少に選ぶので 通りである。残りの 項は, から重複を許して 個を非減少に選ぶので 通りである。

よって条件を満たす列は 通りであり,全事象は 通りである。したがって である。

別解(下降量の恒等式と出現回数)

両端に を加え,各差 のうち負のものの絶対値の和を とする。右向き移動量の総和を とすれば

なので

(1)

,すなわち と同値である。各目の出現回数

を満たし,逆にこの解から非減少列が一意に決まる。解の個数は

だから,求める確率は

(2)

(*) より

等号は のとき,すなわち

のとき,かつそのときに限る。

(3)

(*) を使うと

したがって最小値は であり,等号条件は

すなわち

である。

初めの3項は の出現回数の和が3となるので

通りである。後ろの 項は の出現回数の和が となるので

通りである。全事象は 通りだから