問題
,ををみたす正の実数とする。また,座標平面上で原点を中心とする半径1の円をとし,の内部にある2点,を考える。に対して上の点を考え,におけるの接線に関してと対称な点をとおく。
(1) とおく。方程式の解がの範囲に少なくとも1つ存在することを示せ。
(2) の座標を,を用いて表せ。
(3) がの範囲を動くとき,3点,,が同一直線上にあるようなは少なくとも1つ存在することを示せ。また,このようなはただ1つであることを示せ。
方針
解法1(標準解法)
(1) は が連続であることと,端での符号 , を使う。(2) は接線を とし,点を直線に関して反射する公式を法線方向 に沿って書く。(3) は の共線条件を2つの方向ベクトルの比例,または面積0の条件で整理して に帰着する。一意性は を示すため, とおいて , を使う。
別解(法線射影と行列式)
接線の単位法線への射影で反射点を一式に表す。3点の共線条件を2次の行列式で判定し,得られた関数の導関数を評価する。
解答
解法1(標準解法)
(1)
で は連続である。端での値を考えると である。, より なので である。また であり, だから である。よって中間値の定理により, は に少なくとも1つ解をもつ。
(2)
における単位円 の接線は である。この直線の法線方向は である。
点 について,直線の左辺の値は である。したがって から接線まで法線方向に進む距離は,符号つきで である。反射点 は, から接線までの法線方向の移動を2倍した点なので である。よって
である。
(3)
, とおく。, であり,(2)より である。
3点 が同一直線上にあることは, と が平行であることと同値である。したがって である。これを整理すると であり, となる。さらに整理して である。 を用い,両辺に を掛けると となる。これは である。したがって(1)より,条件を満たす は少なくとも1つ存在する。
次に一意性を示す。微分すると である。ここで とおく。, より である。また, と より である。
さらに だから である。よって である。
したがって は で狭義単調増加である。 の解は高々1つであり,すでに存在は示したので,条件を満たす はただ1つである。
別解(法線射影と行列式)
(1)
, より , である。したがって
は閉区間で連続なので,中間値の定理から
に少なくとも一つ零点がある。
(2)
, とおく。接線は
であり, はその単位法線ベクトルである。点 から接線までの法線方向の符号つき長さは
反射ではこの移動を2倍するから
よって
(3)
, とし,(2) の を用いる。3点が共線であるための必要十分条件は
左辺を整理すると
となる。したがって (1) により共線となる は少なくとも一つ存在する。
一意性を示すため
とおく。Cauchy--Schwarzの不等式と仮定から
また
ゆえに
したがって は区間内で狭義単調増加であり,零点はただ一つである。つまり3点 が同一直線上にある もただ一つである。