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北海道大学 2023年度
理系数学 前期 第5問

問題

をみたす正の実数とする。また,座標平面上で原点を中心とする半径1の円をとし,の内部にある2点を考える。に対して上の点を考え,におけるの接線に関してと対称な点をとおく。

(1) とおく。方程式の解がの範囲に少なくとも1つ存在することを示せ。

(2) の座標をを用いて表せ。

(3) の範囲を動くとき,3点が同一直線上にあるようなは少なくとも1つ存在することを示せ。また,このようなはただ1つであることを示せ。

出典:北海道大学 2023年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第5問

方針

解法1(標準解法)

(1) は が連続であることと,端での符号 を使う。(2) は接線を とし,点を直線に関して反射する公式を法線方向 に沿って書く。(3) は の共線条件を2つの方向ベクトルの比例,または面積0の条件で整理して に帰着する。一意性は を示すため, とおいて を使う。

別解(法線射影と行列式)

接線の単位法線への射影で反射点を一式に表す。3点の共線条件を2次の行列式で判定し,得られた関数の導関数を評価する。

解答

解法1(標準解法)

(1)

は連続である。端での値を考えると である。 より なので である。また であり, だから である。よって中間値の定理により, に少なくとも1つ解をもつ。

(2)

における単位円 の接線は である。この直線の法線方向は である。

について,直線の左辺の値は である。したがって から接線まで法線方向に進む距離は,符号つきで である。反射点 は, から接線までの法線方向の移動を2倍した点なので である。よって

である。

(3)

とおく。 であり,(2)より である。

3点 が同一直線上にあることは, が平行であることと同値である。したがって である。これを整理すると であり, となる。さらに整理して である。 を用い,両辺に を掛けると となる。これは である。したがって(1)より,条件を満たす は少なくとも1つ存在する。

次に一意性を示す。微分すると である。ここで とおく。 より である。また, より である。

さらに だから である。よって である。

したがって で狭義単調増加である。 の解は高々1つであり,すでに存在は示したので,条件を満たす はただ1つである。

別解(法線射影と行列式)

(1)

より である。したがって

は閉区間で連続なので,中間値の定理から

に少なくとも一つ零点がある。

(2)

とおく。接線は

であり, はその単位法線ベクトルである。点 から接線までの法線方向の符号つき長さは

反射ではこの移動を2倍するから

よって

(3)

とし,(2) の を用いる。3点が共線であるための必要十分条件は

左辺を整理すると

となる。したがって (1) により共線となる は少なくとも一つ存在する。

一意性を示すため

とおく。Cauchy--Schwarzの不等式と仮定から

また

ゆえに

したがって は区間内で狭義単調増加であり,零点はただ一つである。つまり3点 が同一直線上にある もただ一つである。