Evolton

北海道大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

三角形OABが,OA=3AB=5
OAOB=10をみたしているとする。
三角形OABの内接円の中心をIとし,この内接円と辺OAの接点をHとする。

(1)OBの長さを求めよ。

(2) OIOAOBを用いて表せ。

(3) HIOAOBを用いて表せ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安12

ベクトル図形と方程式 内積の利用ベクトル成分計算図形的解釈

方針

(1) AB=OBOA を二乗して OB を求める。(2) 内心を,各頂点に向かい合う辺長で重み付けした位置ベクトルとして表す。(3) 半周長から接線長 OH を出し,HI=OIOH を計算する。

解答

(1) AB=OBOA であるから,AB2=OBOA2=OB2+OA22OAOB.条件を代入すると 25=OB2+920 である。したがって OB2=36 より,辺 OB の長さは 6 である。

(2)
三角形の辺の長さは OA=3,OB=6,AB=5 である。内心は,各頂点の位置ベクトルを,その頂点に向かい合う辺の長さで重みづけした点である。頂点 O,A,B に向かい合う辺の長さはそれぞれ AB=5OB=6OA=3 である。

O の位置ベクトルは 0 なので,OI=5OO+6OA+3OB5+6+3=6OA+3OB14である。よってOI=37OA+314OBである。

(3)
内接円が辺 OA と接する点を H とする。頂点 O から辺 OAOB に引いた2本の接線の長さは等しい。半周長は OA+OB+AB2=3+6+52=7 であるから,頂点 O からの接線長は OH=OA+OBAB2=3+652=2 である。

H は辺 OA 上にあり,OA=3 なので OH=23OA である。したがってHI=OIOH=(3723)OA+314OB=521OA+314OB.よってHI=521OA+314OBである。

【内心と接点の位置】

OH=(OA+OBAB)/2=2 である。HIOA は図から確認でき,求めたベクトルの内積が0になることも検算できる。

総評

【公式出題意図・採点講評との対応】公式は,長さ・内積の正確な計算と内心の定義・性質の理解を問うている。採点講評では全体に良好だったとしており,本解答は内心公式の重みと接線長の根拠を省略せず記した。

難度6,計算量5,想定時間12分。内心の重みは頂点に向かい合う辺長であり,A には OB=6B には OA=3 が掛かる。HIIH の向きである。

【独立検算】条件を満たす座標を置き,求めた HIOA の内積が0になること,OH=2 を確認した。

冊子PDFで見る北大のベクトルの問題で問題集を作る

出典: 北海道大学 令和6年度一般選抜(前期日程)数学β(公式問題・出題意図・採点講評)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。