問題
関数
を考える。で表される曲線をとする。の接線のうち傾きが正で原点を通るものをとする。ただし,はの自然対数である。
(1) 直線の方程式を求めよ。
(2) 曲線は下に凸であることを証明せよ。
(3) とおよび軸で囲まれた部分の面積を求めよ。
出典:北海道大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験 理系 数学β 第5問
方針
原点を通る接線の接点を とし,切片が0となる条件 を解く。二候補から傾きが正のものを選ぶ。(2) は を定義域全体で示す。(3) は凸性から曲線が接線の上側にあることを保証し, から接点まで差を積分する。
解答
(1)
接点の 座標を とする。まず である。接線の方程式は であり,これが原点を通るための条件は すなわち である。
これを代入すると である。両辺の が消えて となる。 であるから分母は正であり, すなわち である。よって候補は である。
のとき,接線の傾きは で負である。したがって条件に合わない。 のとき,傾きは で正である。よって求める直線 は である。
(2)
(1)で求めた をさらに微分すると, である。定義域は なので, である。したがって であり,曲線 は下に凸である。
(3)
(2)より,曲線 は任意の接線の上側にある。したがって, と接線 および 軸で囲まれた部分の面積は である。
まず を計算する。 とおくと, であり, のとき , のとき である。よって
ここで
であるから,計算して を得る。
したがって面積 は
よって,求める面積は である。
【凸性と面積領域】
なので曲線は接線の上側にあり, で差を積分すれば符号を誤らない。