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北海道大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

関数f(x)=xlog(x+2)+1(x>2)を考える。y=f(x)で表される曲線をCとする。
Cの接線のうち傾きが正で原点を通るものをlとする。
ただし,logttの自然対数である。

(1) 直線lの方程式を求めよ。

(2) 曲線Cは下に凸であることを証明せよ。

(3) Clおよびy軸で囲まれた部分の面積を求めよ。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安16

指数・対数微分積分 接線・法線増減表面積計算定積分評価

方針

原点を通る接線の接点を x=a とし,切片が0となる条件 f(a)=af(a) を解く。二候補から傾きが正のものを選ぶ。(2) は f(x)>0 を定義域全体で示す。(3) は凸性から曲線が接線の上側にあることを保証し,x=0 から接点まで差を積分する。

解答

(1)
接点の x 座標を a とする。まず f(x)=log(x+2)+xx+2 である。接線の方程式は y=f(a)(xa)+f(a) であり,これが原点を通るための条件は 0=f(a)(0a)+f(a) すなわち f(a)=af(a) である。

これを代入すると alog(a+2)+1=a{log(a+2)+aa+2} である。両辺の alog(a+2) が消えて 1=a2a+2 となる。a>2 であるから分母は正であり,a2=a+2 すなわち (a2)(a+1)=0 である。よって候補は a=2,a=1 である。

a=1 のとき,接線の傾きは f(1)=log11=1 で負である。したがって条件に合わない。a=2 のとき,傾きは f(2)=log4+12 で正である。よって求める直線 ly=(log4+12)x である。

(2)
(1)で求めた f(x)=log(x+2)+xx+2 をさらに微分すると,f(x)=1x+2+2(x+2)2=x+4(x+2)2 である。定義域は x>2 なので,x+4>2>0,(x+2)2>0 である。したがって f(x)>0 であり,曲線 C は下に凸である。

(3)
(2)より,曲線 C は任意の接線の上側にある。したがって,C と接線 l および y 軸で囲まれた部分の面積は 02{xlog(x+2)+1(log4+12)x}dx である。

まず 02xlog(x+2)dx を計算する。u=x+2 とおくと,x=u2 であり,x=0 のとき u=2x=2 のとき u=4 である。よって02xlog(x+2)dx=24(u2)logudu=24ulogudu224logudu.ここでulogudu=u22loguu24,logudu=uloguuであるから,計算して 02xlog(x+2)dx=1+2log2 を得る。

したがって面積 SS=(1+2log2)+021dx(log4+12)02xdx=(1+2log2)+2(log4+12)2=3+2log22log41=22log2.よって,求める面積は 22log2 である。

【凸性と面積領域】

f>0 なので曲線は接線の上側にあり,0x2 で差を積分すれば符号を誤らない。

総評

【公式出題意図・採点講評との対応】公式は接線・面積の基本技術に加え,関数が下に凸である意味の理解を重視している。採点講評は「極小値をもつ」だけでは凸性の証明にならないと指摘しているため,定義域全体で f(x)>0 を示した。

難度7,計算量6,想定時間16分。接線候補 a=2,1 のうち,傾きが正なのは a=2 だけ。凸性から曲線−接線が非負と分かって初めて,面積を符号なしで積分できる。

【独立検算】接線が原点と (2,f(2)) を通ることを代入確認し,積分を置換・数値積分の両方で照合して面積 22log2 を確認した。

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出典: 北海道大学 令和6年度一般選抜(前期日程)数学β(公式問題・出題意図・採点講評)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。