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北海道大学 2025年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

nを3以上の整数とする。

(1) kを整数とする。
k<a<b<ck+nを満たす整数a,b,cの選び方の総数をnの式で表せ。

(2) 1a<b<c2nを満たす整数a,b,cのうち,
a+b>cとなるa,b,cの選び方の総数をLとする。
このとき,L>nC3であることを示せ。

難易度6/ 10計算量4/ 10目安15

場合の数整数論証・証明 数え上げ、特殊化、存在証明

方針

(1)k+1,k+2,,k+nn 個から3個を選ぶだけで,順序は a<b<c によって自動的に決まる。(2) は L を正確に数えなくてもよい。まず n<a<b<c2n を満たす三つ組はすべて a+b>c を満たし,その個数は (1) により nC3 個である。さらにこの集合に含まれない具体例 (2,n,n+1) が条件を満たすことを示せば,L はそれより真に大きい。

解答

(1)
条件 k<a<b<ck+n を満たす整数は,k+1,k+2,,k+nn 個の整数から異なる3個を選び,小さい順に a,b,c と並べたものにちょうど対応する。したがって選び方の総数は nC3=n(n1)(n2)6 である。

(2)
まず n<a<b<c2n を満たす三つ組 (a,b,c) を考える。このとき a>nb>a>n であるから a+b>2n である。一方,c2n なので a+b>2nc となり,必ず a+b>c を満たす。

このような三つ組の個数は,整数 n+1,n+2,,2nn 個から3個を選ぶ個数である。したがって (1) で k=n とした場合にあたり,nC3 個である。よって,少なくとも nC3 個の三つ組が a+b>c を満たす。

さらに,n3 であるから (a,b,c)=(2,n,n+1)12<n<n+12n を満たす。また a+b=2+n>n+1=c であるから,この三つ組も a+b>c を満たす。一方,この三つ組は a=2n であるため,先ほど数えた n<a<b<c2n を満たす三つ組には含まれていない。

したがって,a+b>c を満たす三つ組は,少なくとも nC3 個に加えて別の1個をもつ。ゆえに L>nC3 である。

別解

解法2(条件を満たす三つ組の総数を求める)

方針

(1) は組合せで求める。(2) は最小要素 a を固定し、c<a+b を満たす (b,c) を数える。ana>n で上端 2n の効き方が変わるため、二つの和に分けて正確な L を得る。

解答

(1)
k+1,k+2,,k+nn 個から異なる3個を選べば、小さい順への並べ方は一意である。したがって個数はnC3=n(n1)(n2)6である。

(2)
a を固定する。各 b に対し b<c2nc<a+b を満たす c の個数はmin{2nb,a1}である。

まず 2an のとき、b=a+1,,2na+1 では個数が a1、それより大きい b では 2nb である。したがって固定した a に対する個数は(2n2a+1)(a1)+j=1a2j=(a1)(4n3a)2.次に n+1a2n2 のときは、すべての b で上端 2n が先に効くので、個数はj=12na1j=(2na1)(2na)2である。よってL=a=2n(a1)(4n3a)2+a=n+12n2(2na1)(2na)2=n(n1)22+n(n1)(n2)6=n(n1)(4n5)6.したがってLnC3=n(n1)(4n5)n(n1)(n2)6=n(n1)22>0であり、L>nC3 が従う。

この別解は正確な L まで与えるが、不等式の証明だけなら解法1の方が短い。

総評

難度6、計算量4、想定時間15分。公式の出題意図では (2) の正確な L を求める必要はなく、(1) の考えを使って比較に十分な部分集合を作ることが中心である。解法1は n<a<b<c2nnC3 個を確保し、そこに含まれない (2,n,n+1) を1個加える最短証明である。解法2の完全な数え上げは強い検算になり、L=n(n1)(4n5)/6 から差が正であることを直接確認できる。

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出典: 北海道大学 令和7年度一般選抜(前期日程)数学β(公式問題・出題の意図)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。