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熊本大学 2020年度 前期数学① 第4問

実数 k,s,t に対し、座標空間にO(0,0,0),A(1,1,1),B(0,1,1),C(1,0,k)を取る。点 D,E,POD=(1s)OA,OE=tOB+(1t)OC,OP=DEによって定める。次の問いに答えよ。

(1)P の座標を k,s,t で表せ。

(2) 0s1, 0t1 のもとで点 P が動いてできる平行四辺形を P(k)、その面積を S(k) とする。実数 k に対する S(k) の最小値と、そのときの k を求めよ。

(3) (2) で求めた k に対し、P(k) を底面、O を頂点とする四角錐の体積を求めよ。

難易度7/ 10計算量7/ 10目安30

ベクトル図形と方程式 ベクトル成分計算内積の利用面積計算体積計算

方針

P=ED を成分で計算する。s,t の係数ベクトルを平行四辺形の2辺と見て、内積による面積公式を用いる。最小時の底面の平面方程式を作り、原点からの高さを求める。

解答

(1) D=(1s,1+s,1s),E=(t1,t,k+(1k)t)である。OP=DE=ED よりP=(s+t2,s+t+1,s+(1k)t+k1).(2)

s,t の係数ベクトルをu=(1,1,1),v=(1,1,1k)とおく。0s,t1 だから、この2ベクトルが平行四辺形の隣り合う辺である。内積を計算するとu2=3,v2=k22k+3,uv=1k.よって平行四辺形の面積についてS(k)2=u2v2(uv)2=3(k22k+3)(1k)2=2(k1)2+6.したがってk=1 のとき S(k) は最小,minS(k)=6.(3)

k=1 のとき、底面の2方向はu=(1,1,1),v=(1,1,0)である。法線ベクトルを (a,b,c) とするとab+c=0,a+b=0を満たせばよいので、(1,1,2) を取れる。s=t=0 に対応する底面上の点は (2,1,0) だから、底面の平面はxy2z=3である。原点からこの平面へ下ろした垂線の足はH=(12,12,1),OH=36=62.よって四角錐の体積は13662=1.

別解

解法2(射影で面積を求める)

方針

射影で一方の辺に垂直な成分を求めて面積を計算し、底面の2方向に垂直なベクトルから高さを求める。

解答

(1)

PP=(2,1,k1)+s(1,1,1)+t(1,1,1k)=(s+t2,s+t+1,s+(1k)t+k1).(2)u=(1,1,1), v=(1,1,1k) とおく。vu に垂直な成分を高さと見ればS(k)2=u2{v2(uv)2u2}=3(k22k+3)(1k)2=2(k1)2+6.ゆえに k=1 で最小値 6 を取る。

(3)

k=1 のとき、底面の2辺に垂直な (a,b,c)ab+c=0,a+b=0を満たすので、法線ベクトルを (1,1,2) と取れる。底面は (2,1,0) を通るから、その平面と原点からの高さはxy2z=3,h=312+(1)2+(2)2=62.したがって体積は13662=1.

総評

難度7、目安時間30分。点 P を「基準点+2本の方向ベクトル」と表すことが要点である。面積は内積公式でも射影でも S(k)2=2(k1)2+6 に帰着する。体積では最小時の底面に垂直な方向を内積の連立条件から求めれば、高校数学の空間ベクトルだけで処理できる。

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出典: 熊本大学 2020年度 前期 数学①(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。