方針
tanan=nからcos2an=1/(1+n2)を出す。差の正接は加法定理で計算する。最後は得られた有理式の不等式を二次不等式として解き、自然数の最小値を読む。
解答
(問1)1+tan2an=cos2an1であり、tanan=nだからcos2an=n2+11である。
(問2)
正接の加法定理よりtan(an+1−an)=1+tanan+1tanantanan+1−tanan=n2+n+11である。
(問3)
(問1)、(問2)よりcos2antan(an+1−an)=n2+n+1n2+1である。したがってn2+n+1n2+1>109はn2−9n+1>0と同値である。この二次式の正の大きい方の解は(9+77)/2で、これは8と9の間にある。よって条件を満たすnの最小値は9である。
別解
解法2(単調性で最小値を判定)
方針
anを直角三角形の鋭角とみてsinan,cosanを直接表す。差角の正接を求めた後、得られる数列が単調増加であることを示し、n=8,9だけを比較して最小値を確定する。
解答
(問1)
0<an<π/2かつtanan=nなので、直角三角形の辺を1,n,n2+1とみればcosan=n2+11,cos2an=n2+11.(問2)
差角公式からtan(an+1−an)=1+n(n+1)(n+1)−n=n2+n+11.(問3)
左辺をRnとするとRn=n2+n+1n2+1.直接差をとればRn+1−Rn=(n2+n+1)(n2+3n+3)n2+n−1>0であり、Rnは自然数nについて単調増加する。一方R8=7365<109,R9=9182>109.したがって条件を満たす最小の自然数はn=9である。
総評
難度4、計算量3、想定12分。三角関数の基本公式を添字付きの角へ正確に適用する問題である。解法1は二次不等式の根の位置、解法2はRnの単調増加とn=8,9の比較で最小値を判定した。両方でcos2an=1/(n2+1)、最小のn=9に一致し、必答の得点源といえる。
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出典: 熊本大学 2024年度 前期 数学①(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。