方針
点 A を原点とし,AB=b,AD=d,AC=c とおく。左辺−右辺を展開すると ∣c−b−d∣2 になる。等号条件は c=b+d,すなわち ABCD が平行四辺形になることを意味する。
解答
(問1)
点Aを原点とし、AB=b,AD=d,AC=cとおく。このときBC=c−b,CD=d−c,BD=d−bである。よって与えられた不等式の左辺から右辺を引くと∣b∣2+∣c−b∣2+∣d−c∣2+∣d∣2−∣c∣2−∣d−b∣2であり、これを整理すると∣c−b−d∣2となる。これは0以上であるから、求める不等式が成り立つ。
(問2)
(問1)で等号が成り立つのはc=b+dのときである。このとき四角形ABCDは、ABとADを隣り合う二辺とする平行四辺形である。したがって面積は∣AB∣∣AD∣sin∠DAB=pqsinθである。
【等号条件の幾何的意味】
c=b+d は平行四辺形の対角線法則そのものである。
総評
【公式解答例との対応】公式の展開結果と照合し,左辺−右辺が ∣AC−AB−AD∣2 になること,等号時の面積が pqsinθ であることを確認した。
難度4,計算量4,想定時間12分。四点の並びを図だけから平行四辺形と仮定してはいけない。まず平方が0となる等号条件 AC=AB+AD を得てから,平行四辺形であると結論する。
【独立検算】任意の二次元ベクトル b,c,d を代入して恒等式を展開確認した。面積は隣接二辺 b,d の行列式の絶対値で pqsinθ>0 となる。
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出典: 熊本大学 令和7年度一般選抜(前期日程)数学③(公式問題・解答例)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。